Chapter1 主語と動詞

【1.1例題(1)】

<設問>
Q1[L1]第1文の述語を答えよ。
Q2[L1]handling of the languageを名詞表現に戻せ。
Q3[L3]dealing句は≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。

 

<解答・解説>
Q1  is
・Sであるhandlingはof句によって修飾されているが、ofのOであるthe languageが多くのin句によって修飾されており、結果、of句が長くなり、なかなかVが現れない。耐えてisを待つ。

Q2  handle the language
・「VO」が元となった名詞構文。

Q3  B-2
・「A and B+修飾語」という構造。修飾されるのはBのみか、それともAとBの両方か。意味からskillとsensitivityの両方を修飾すると判断する。

 

 

【1.1例題(2)】

<設問>
Q1[L1]leftは過去形か過去分詞形か。
Q2[L1]influencing句は全部で何語か。
Q3[L1]第1文の文型を答えよ。
Q4[L3]cannot happen within a few years of one anotherを訳せ。
Q5[L4]it is trueは、It is true thatとして文頭に移動させることができるが、このthat節の最後の語はsimultaneouslyか、peopleか。
・leave over→「残す」
・the American civil war→「アメリカ南北戦争」
・Franco-Prussian war→「普仏戦争」

 

<解答・解説>
Q1  過去分詞形
・過去形と考えるとleft overの目的語が存在しないこと、そして、L2にisが存在することの説明がつかない。leftからはnotionを接続詞するVed句が始まる。終点はcenturyである。

Q2  4語
・副詞のstillが前からinfluencingを修飾しているので、ここからVing句が始まる。left句とinfluencing句がandによってつながれ、ともにnotionを修飾する。

Q3  第2文型
・notion→S、is→V、that節→Cという構造。

Q4  数年を隔てるのみで起こることはありえない
・直訳は「お互いの数年以内で起こることはありえない」。これはつまり「2つの戦争が、互いの時間差が数年以内に起こるということはありえない」ということ。これを理解したうえで、自然な日本語に処理する。

Q5  simultaneously
・「~だが、しかし…だということは確かだ」と読むか、「~だということは確かだ。しかし…だ」と読むか。意味から判断するしかない。前者である。

 

【1.2例題(1)】

<設問>
Q1[L1]My fatherに対する述語を答えよ。
Q2[L2]having句の最後の語を答えよ。
Q3[L2]having句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q4[L2]andは何と何を結ぶか。中心の1語どうしで答えよ。
Q5[L3]manyに対する述語を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1  altered
・「S+長い前置詞句(Vを修飾)+VO」というのが文全体の大きな流れ。

Q2  family

Q3  C-2
・分詞構文。affordを修飾する。which節内部の大まかな流れは、「目的格の関係代名詞+分詞構文+SV(afford)」。whichはaffordのO。このwhich節は目的格の関係代名詞節だが、SVの前に分詞構文があるので全体の形がつかみにくい。

Q4 expenseとliving
・from以下の大きな流れは、from a view of the expense … and the mean living …(費用と貧しい暮らしの観点から)。伊藤先生は「貧しい暮らし」に言葉を添えて「貧しい暮らししかできない」としている。

Q5  were
・so educatedはmanyを修飾するVed句。先頭が副詞のso。many so educatedの直訳は「そのように教育された多くの人」。なお、educatedはもはや形容詞として辞書に記載されているので、このso educatedは、後ろから名詞を修飾する形容詞を中心としたまとまり、つまり『英語の基本』p.367の一例として考えることもできる。

 

【1.2例題(2)】

<設問>
Q1[L2]このallの品詞を答えよ。
Q2[L2]to show句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q3[L3]that節の要素を答えよ。
Q4[L3]to offer句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q5[L4]libraryの述語を答えよ。
Q6[L4]createdはなぜ過去形なのか。
Q7[L5]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
・ in the long run→「結局は」

 

<解答・解説>
Q1  名詞
・doのOとしてはたらく。その後ろにthey canという「主語+述語」があるのでallとtheyの間には目的格の関係代名詞が省略されているということがわかる。

Q2  C-1
・doを修飾する。なお、canの後ろにはdoが省略されている(共通部分の省略)。

Q3  O
・showのOは2つのthat節。カンマでなくandであればよりわかりやすい。

Q4  B-1(目的格)
・offer A to B(AをBに提供する)のAが欠けている。theyからmenまでの直訳は「図書館は全ての人に提供するべき何かを持っている」。

Q5  (would) be

Q6  仮定のニュアンスを出すため
・「もし…という印象を作ってしまったら」というニュアンスを出すために過去形となっている。そしてそれを受けて、L6の法助動詞は過去形のwouldとなっている。仮定法が用いられる典型的な例は副詞節であるif節の内部だが、このようにif節以外の場面でも仮定法が適用されることがある。

Q7  B-0
・impressionを修飾する同格のthat節のthat。

 

【1.3例題】

<設問>
Q1[L2]in lifeどこを修飾するか。
Q2[L6]depend upon your choice of vocationを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  happiness and satisfaction
・「A and B+修飾語」という構造。修飾語がBだけを修飾するのか、AとBの両方を修飾するのか、意味から決める。

Q2  職業の選択による
・depend onは「頼る」だけでなく「よる」もおぼえる。伊藤先生はここからさらに工夫している。一般論なのでyourは訳さないでよい。

 

【1.4例題(1)】

<設問>
Q1[L2]このworthの品詞を答えよ。
Q2[L2]このaddressの意味を答えよ。
Q3[L3]このofは名詞を(     )詞にするためのものである。
Q4[L4]no one can call himself educatedの文型を答えよ。
Q5[L5]without learning句はどこを修飾するか。
・that depends (on circumstances)→「それは状況しだいである」

 

<解答・解説>
Q1  前置詞
・worthは後ろにVing句を取る形容詞である。これは≪準動詞句の一覧表≫のD-2で扱った。worthの後ろには名詞が置かれることもあり、この場合は前置詞だと考えるのが妥当。伊藤先生は目的語と取る形容詞だという説明をしているが、前置詞と考えてよい。
・第1文の全体の文型はSVC。「to不定詞句(主語)、may or may not be(述語)、worth the effort(補語)」である。

Q2  話しかける
・基本の意味の1つ。必ずおぼえること。

Q3  (形容)詞
・of use = useful、of importance = importantなどが代表例。

Q4  第5文型パターン①
・educatedを形容詞だと考えられるということは「1.2例題(1)」で述べたばかり。

Q5  call

 

【1.4例題(2)】

<設問>
Q1[L1]このmaterialの品詞を答えよ。
Q2[L1]whether節の最後の語と、whether節の要素を答えよ。
Q3[L3]to determine句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q4[L4]thoseは何を指すか。
Q5[L5]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q6[L5]andは何と何を結ぶか。結ぶもの全体どうしで答えよ。

 

<解答・解説>
Q1  形容詞
・materialはintellectualと並んでchangesを修飾する形容詞。

Q2  character    S

Q3  D-1
・形容詞修飾語としてはたらくto不定詞句の3つ目のパターン。to不定詞句の内側にOが欠けている。determineのOが欠けているが、意味の上でOにあたるものは、Sであるwhether節である。「欠けている位置に、Sを放り込んで読む」という読み方は、「英語の基本」でも「COMPLETE」でも扱った。忘れていたら移動部分を再読すること。

Q4  forces

Q5  A-0

Q6  are formed earlyとchange relatively little
・中心は述語のare formedとchange。述語どうしを結ぶが、いずれの述語にも修飾語が加わっている。

 

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Chapter2 目的補語

【2.1例題】

<設問>
Q1[L3]eitherを1語で書き換えよ。
Q2[L3]This fertile land they cultivatedの文型を答えよ。
Q3[L4]grewの主語を答えよ。
Q4[L5]muchを1語で書き換えよ。
Q5[L6]thread spun from thisを訳せ。
Q6[L7]they wove themselves linen garmentsの文型を答えよ。
Q7[L8]dyesを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  both
・eitherは「どちらか」「どちらでも」「どちらも」という意味を持つが、後ろにside,hand,endがきた場合は、bothと同じ意味となる。

Q2  第3文型
・OSVの倒置となっている。

Q3  they
・they cultivated this fertile land and grew …という連なりであれば読みやすいのだが。

Q4  almost
・例文篇【11.3.12】の解説部分で既習。

Q5  これから紡がれた糸
・spunはspinの過去分詞形だが、spinに「紡ぐ」という意味があるということを辞書で発見できれば正解に至ることができる。
・なお、伊藤先生はthisを具体的に亜麻と訳し、「紡がれた」を「紡いだ」としている。こちらのほうが自然な訳だ。

Q6  第4文型
・たとえばcookには「~を料理する」という第3文型としての用法のみならず、She cooked me an egg.というように「-に~を料理してやる」という意味もある。これと同じようにknitには「-に~を編んでやる」という意味があり、weaveには「-に~を織ってやる」という意味もある。本文は「自分自身にリンネルの衣服を織ってやる」であり、これはつまり「自分のためにリンネルの衣服を織る」「自分のリンネルの衣服は自分で織る」ということ。

Q7  染料
・前置詞fromの後ろにあるので、L7のdyedとは異なり名詞。あとは辞書を引けば解決する。

 

【2.2例題(1)】

<設問>
Q1[L2]what自体の要素とwhat節の要素を答えよ。
Q2[L2]whatから文末までを訳せ。
Q3[L5]Noからはじまる文の文型を答えよ。
Q4[L6]to let句の文型を答えよ。
Q5[L8]generousを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  what自体:O    what節:S
・what自体はintendedのO。asは「~として」。

Q2  和訳参照
・whenの前のカンマは非制限用法の印。「いろいろある今日のうち」という意味ではなく、「今日は、when以下のような時代だ」ということを述べている。非制限用法については、【11.1.6 参考】 の<はじめに>のところで解説し、【11.3.4】 でも非制限用法の例を見たのだが、非制限用法も名詞修飾語である以上、訳し上げが原則。ただ、節が長い場合などは特に、訳し下したほうが適切な訳になることが多い。本文も同じ。
whenはtodayを受けるので、whenを「今日」と訳し、次のようにするとわかりやすい訳となる。なお、when節の内側はso ~that構文。

    ナポレオンが侮辱として意図したこと→ナポレオンが侮辱のつもりで言ったことは今日でもあてはまる。今日ではそのことはほとんど侮辱にならないので、すべての国家の人は商売人になりがたっている。

    ただ、前半の内容と、後半(when以下)の内容の関係を考えて、間に「もっとも」「ただ」「が」といった言葉をはさむとよい。伊藤先生は「が」でつないでいる。
・L4の先頭のofは名詞を形容詞化するためのもの。
・L5のalsoはやや不明瞭な使い方。L4のthe people of every nationのところが、the poople of other nations also(<英国だけでなく>他の国家の人も)であればalsoの用法がスンナリと理解できるが、the people of every nationなので、これではEnglishmanも含まれることになり、意味がぼやけている。

Q3  第5文型パターン③
・bringは第5文型パターン③で用いられると「Oに~するようにさせる」という意味となる(辞書参照)。本文ではOがhimselfなので、「自分自身に~させる→~する」となる。

Q4  第5文型パターン②
・このto let句は、「ビジネスチャンスが自分のそばを通り過ぎていくのを許す」ということ。Noからはじまる文の全体のおおまかな内容は「ビジネスチャンスがそばを通り過ぎていくのを自分自身に許すようにさせる(つまり「許す」)ことのできるイギリス人はいない」。

Q5  高貴な、高潔な
・「寛大な」では文脈に合わない。

 

【2.2例題(2)】

<はじめに1>
第5文型パターン①においては、OとCの間にasが置かれることがあります。COMPLETEのp.34で述べました。これについて、次のことを知ってください。

    asの後ろには、形容詞や名詞のみならず、Ving句が置かれることもある。

  この点、第5文型パターン④に近い形になるといえますが、asの後ろのVing句には進行の意味はなく、動名詞寄りの性質のものだといえます。例を挙げます。

They regarded him as being a genius.
(彼らは彼を天才だとみなしていた)
We thought of him as having nothing.
(私たちは彼は何も持っていないものだと考えていた)  

 2番目の文は、述語がthink1語ではなくthink ofの2語なので、純粋な第5文型ではありませんが、第5文型に準ずるものと考えてください。

<はじめに2>
(1) 
次の二つの文の意味を考えてみてください.

  A He returned suddenly.
B He returned content. ※contentは「満足している」という意味の形容詞

 Aの文は,He returnedという第1文型の文の後ろにsuddenlyがあります。これはもちろん,動詞returnedを修飾する副詞です.文の訳は「彼は突然戻ってきた」となります.一方,Bの文は奇妙です.第1文型の文の後ろに形容詞が置かれているのです.
この形容詞contentは,どのような役割をするのでしょうか.そして,文全体はどのような意味になるでしょうか.
contentはSの状態を示すのです.つまりこの文は,「彼は満足した状態で戻ってきた」という意味なのです(実際の訳は,「彼は満足して戻ってきた」とします).Sの状態を表すものは補語ですが,このcontentは第2文型の補語のように,be動詞の後ろに存在するのではなく,完結した文の後ろに置かれているという点において,特殊な補語であるといえます.
類例を見ましょう.

  Tom married young.(トムは若くして結婚した)
He was sitting motionless.(彼はじっと座っていた)
The dog was born dead.(その犬は死んで生まれた)

(2)
(1)で見た例は,すべて主語に対する情報を補うものでしたが,目的語に対するものも存在します.次のようなものです.

Bob ate the meat raw.(ボブはその肉を生で食べた)
I always drink my coffee strong.(私はいつもコーヒーを濃くして飲む)
Ken caught a snake alive.(ケンは蛇を生きたままつかまえた)

文をSVOで終えずに,その後ろに,Oの様態を示す形容詞が置かれているです.形容詞は「生で+食べた」「濃くして+飲む」「生きたまま+つかまえた」というように、動詞に対する修飾語であるかのように訳します。 

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L2]Itからはじまる文を訳せ。
Q3[L2]thisは何を指すか。
Q4[L4]its use in factoriesを動詞表現に戻せ。
Q5[L6]buy everything they wore ready-madeを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・think of A as Bの形だが、BがVing句となっている。of useはusefulの意味。このofも名詞を形容詞にするためのもの。
・of useを伊藤先生は「用いられるもの」と訳しているが、of use = usefulである。「有用なもの」だ。

Q2  和訳参照
・強調構文。thatの直後がVなので、Sを強調している。
・of value = valuable。

Q3  ミシンが家庭で有用であること

Q4  use it in factories
・「例文篇」のChapter8の「④  名詞構文」の[イントロダクション]で、次のことを知った。

  ・S → 所有格、of ~、by ~で示される。
・O → of ~、所有格で示される。

 所有格は主語に戻る場合も、目的語に戻る場合もある。今回は目的語に戻る。itはもちろんsewing machineを指す。

Q5  和訳参照。
・ready-madeは「既成の」という意味の形容詞だが、これは<はじめに2>で示した(2)の用法で用いられている。byのOであるeverything(they wore)の様態を表す。そしてready-madeの訳はVであるbuyにぶつける。つまり「既製品で+買う」のである。

 

【2.2例題(3)】

<設問>
Q1[L2]forの品詞を答えよ。
Q2[L2]inquiring mindsを訳せ。
Q3[L4]so manyから文末までを訳せ。
Q4[L6]failuresを訳せ。
Q5[L6]we allから文末までを訳せ。
Q6[L7]Thisからはじまる文の文型を答えよ。
Q7[L11]I am not to blameを訳せ。
Q8[L11]it isから文末までを訳せ。
Q9[L14]in tryingから文末までを訳せ。
Q10[L16]Forの品詞を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1  (等位)接続詞

Q2  探求心
・直訳は「探求する心」。inquiringには進行の意味はない。「探求している心」ではおかしい不自然。

Q3  和訳参照
・第5文型パターン⑤の文。haveからshakenまでは「自信が乱れた状態を持つ」。これは「自信が揺らいでいる」「自信を失っている」ということ。

Q4  失敗者、落伍者

Q5 和訳参照
・shrink from ~(~に尻込みする、~を嫌だと思う)の、「~」の部分が動詞内容なので、動名詞となっている。
・failはfail in ~のみならずfail at ~という形でも用いられる。このatがat whichで前に出ている。something以下を①、②の関係に戻すと次のようになる。

  ① something
② We are likely to fail at something.

Q6  第5文型パターン③
・leadは「COMPLETE」p.192のリストにはないが、「lead O to V句」という型で用いられて、「OにVするように導く/させる」。よってThisからremarksまでの直訳は「この当惑の意識は人に発言をするよう導く」。ここから工夫して「この当惑の意識のせいで、人は発言をする」などと訳す。

Q7  自分の責任ではない。
・成句的な文。まるごとおぼえること。I am not to be blamed.としても同じ。

Q8  和訳参照
・humanは「人間的な」という意味の形容詞。よって直訳は「数学ができないということは人間的なことにすぎない」。ここから工夫する。

Q9  和訳参照
・ in Vingは「Vする時に」という意味のみならず、「Vすることにおいて」「Vする中で」という意味もある。本文はこちらの意味。
・keep themselves honouredは第5文型パターン⑤。「自分たち自身が名誉を与えられた状態にしておく」。要するに「自分のメンツを保つ」ということ。
・making it extremely likely that ~は形式目的語-真目的語の構文(「COMPLETE」p.363参照)。likelyがC。

Q9  (等位)接続詞
・S1V1 for S2V2.という形ではなく、forの前にピリオドが置かれ、いったん文が切れている。

 

 

【2.3例題】

<設問>
Q1[L2]haveを訳せ。
Q2[L1]would like to(~したい)の対象として、so that節は含まれるか、それも含まれないか。
Q3[L5]when節は≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q4[L6]Partlyはどこを修飾するか。
Q5[L6]to settle句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q6[L7]oneは何を受けるか。
Q7[L8]このoperateは自動詞か他動詞か。
Q8[L8]2つ目のandは何と何を結ぶか。中心となる1語どうしで答えよ。
Q9[L9]themは何を受けるか。
・once and for all→「きっぱりと」

 

<解答・解説>
Q1  してもらう
・第5文型パターン⑤。多くの訳語のうち、文の内容、特にfor them(自分たちのために)をヒントに「~してもらう」が適切だと判断する。なお、伊藤先生はfor themの部分は訳していない。これは「してもらう」という言葉の中に、「~のために」は含まれていると判断してのこと。

Q2  含まれる
・「カンマ+so that SV」は、「その結果SV」という意味の、「結果」として解釈するのが基本。問題は、このso thatSVが、L2のwould likeと並列なのか、それともto haveと並列なのかということである。つまり、「~してもらいたいと思い、その結果…」なのか、それとも「~してもらって、その結果…と思う」なのか、である。前者の場合はwould like toの対象として含まれるのはso that節の前までであり、後者の場合はso that節も含まれる、ということになる。
文内容から後者だと判断できる。

Q3  C-1
・unsureやuncertainは、次のように直後にwh節を取ることができる。

I'm unsure where he lives.(私は彼がどこに住んでいるのかよくわからない)

  このwhere節はunsureを修飾していると考えられる。ただ、本文をこれと同じ構造で読もうとすると意味不明となる。feelを修飾する動詞修飾語としてはたらくwhen節だと判断する。

Q4  because節
・従属節を修飾するpartlyは、COMPLETEのp.307で既習。

Q5 B-1(同格)
・standardからは「何をするための基準?」という疑問が生じる。toV句がそれに対する答えとなっている。

Q6 a fixed standard

Q7  自動詞
・もはや日本語化している言葉として「オペレーター」があるため、operateという語はどうしても「何かを操作する」という他動詞としての意味のみを思いつく人が大半である。ところがexistと並列であり、また、後ろに名詞が存在しないことから考えて、operateには他動詞のみならず、自動詞としての用法もあるのではないかと疑い、辞書を引くと「動く」「働く」という意味があるとわかる。oneがa fix standardを受けるということを見抜ければ、文脈上も問題ないと判断できる。

Q8  believeとrepeat
・come to Vは「Vするようになる」。repeatがcomeと並列であれば、「信じるようになり、繰り返す」。believeと並列であれば「信じて繰り返すようになる」。どちらが正しいかは意味から決める。「信じた結果、精査することなく判断を繰り返す」のだろう。この2つは因果関係にあり一体のものだ。よって後者が適切だと判断する。

Q9 judgements and rules

 

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Chapter3 that節

【3.1例題】

<設問>

Q1[L1]examplesの述語を答えよ。
Q2[L1]architectureの後ろに補える語句を答えよ。
Q3[L2]what自体の要素とwhat節の要素を答えよ。
Q4[L4]that節の主語を答えよ。
Q5[L5]itは何を指すか。
Q6[L6]itsは何を受けるか。なお、itsの直後のoutlookは「前途」「見通し」。
Q7[L7]liveの品詞を答えよ。
Q8[L7]that節の主語を答えよ。
Q9[L8]to relate句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。なお直前のconcernedは形容詞だと考える。
Q10[L11]are practicingを訳せ。
Q11[L11]that節の最後の語を答えよ。
・there is[can be] no Ving→「Vすることはできない」
・in tune with ~→「~と調和して」。群前置詞。
・L7の中央にあるForはカットして読んでよい。

 

<解答・解説>
Q1  (have) appeared

Q2  which/that is
・形容詞differentは、後ろから名詞architectureを修飾するまとまりを作る。但し、differentは副詞entirelyによって修飾されているので、「副詞からはじまるまとまり」となっている。

Q3  what自体の要素:前O    what節の要素:前O
・what自体は前置詞toのOであり、what節全体は前置詞fromのO。
・このwhatはもちろん疑問代名詞ではなく関係代名詞。

Q4  they
・that節の先頭にin句がある。inのOが動名詞であり、この動名詞内の述語部分に対して2つのto不定詞句が修飾する。2つ目のto不定詞句の最後の語であるoutlookでようやくin句が終わる。
・theyまでの直訳は「今世紀の問題に答え、また、今世紀の前途と調和を保つために、現代建築を発展させ、完全にする中で」。これをふまえて伊藤先生は、to不定詞句を訳し下すなど、かなりの工夫をしている。
・伊藤先生はoutlookを「外観」と訳しており、この部分の訳が「今世紀の諸問題を解決し、その外観にふさわしいものたらしめようとする」となっているが、outlookには「外観」という訳語はなく、また、「問題を解決する」と「外観にふさわしいものたらしめようとする」は関係が不明瞭。「今世紀の問題を解決し、今世紀の前途との調和をはかる」なら意味が通る。
・なお、和英辞典で「外観」を引いても、やはりoutlookは記載されていない。
・theyの述語のhelpの後ろにatがあることに違和感があったのではないだろうか。このhelpは自動詞。「役立つ」「助けになる」という意味。

Q5  modern architecture

Q6  this century

Q7  形容詞
・辞書でliveを引き、形容詞としての用法があることを確認すること。

Q8  they
・このthat節は、「thatSV」という構造ではなく「that, because ~, SV」という構造。because節の終わりまで我慢して、SVを待つ。

Q9  D-1
・to以下は形容詞concernedを修飾するが、形容詞修飾語としてはたらくto不定詞句の3番目のパターンなので、「be concerned to」のまとまりで記憶すればよい(COMPLETEのp.185参照)。意味は「~することに関心がある」「~したい」である。伊藤先生では前者だが、後者のほうがよりよいだろう。
・relateはrelate A to B(AにBを関連づける)という型で用いる3項動詞。
・L9のneedの後ろはもちろん目的格の関係代名詞の省略。関係代名詞はserveのOとしてはたらく。

Q10 実践している
・「練習している」ではない。

Q11 beauty
・L11のandがare practicingとare concernedを結ぶのか、それともknowとare concernedを結ぶのかという問題。伊藤先生は後者で解釈しているが、前者で取り、「彼らは、自分たちが芸術を実践しており、それゆえに美の追求に関心を持っているということを自覚している」としたほうが自然だろう。thereforeの存在は、「実践しているからこそ、関心がある」という連なりで読んだほうが自然だ。

 

【3.2 例題(1)】


<設問>
Q1[全体]文全体の文型を答えよ。
Q2[L1]assure句の文型を答えよ。
Q3[L2]attributeからclimbersまでを訳せ。
・more than ~→「~以上の」。このmore thanは群前置詞として処理するのがよい。

 

<解答・解説>
Q1  第5文型パターン②
・命令文なので主語はない。letがV、meがO、assuredからはじまるまとまりがC。

Q2  第4文型
・assureがV、youがO1、you gentlemanがyouと同格でこれもO1、gentlemanは長いwho節によって修飾されている。who節が終わった後にthat節があり、これがO2。この型で用いられたassureは「~に…を断言する」「~に…であることを請け合う」という意味。
・文全体の大まかな訳は「あなたたちに、…だということを断言させてください」。ここから自然な訳にする。

Q3  私たち登山家は貴重な動機を何も持っていないと考える
・attributeは3項動詞。attribute A to Bの型で用いられ、「Aの原因をBに帰する」という意味で用いられることが多いが「BにはAがあると考える」「BにAが備わっていると考える」という意味も重要。本問はこちらの意味。直訳は「私たち登山家には無の貴重な動機があると考える」。ここから工夫する。
・in placing …は「in+Ving句」だが、このinは単に「~(の中)に」という意味。よってthere以下の大まかな訳は「Vすること(の中)には、自己満足以上の何かがある」。

 

【3.2 例題(2)】


<設問>
Q1[L1]what自体の要素とwhat節の要素を答えよ。
Q2[L2]The probability is that ~.を訳せ。

 

<解答・解説>
Q1 what自体の要素:名詞修飾語  what節の要素:O
・whatはpleasureを修飾する。このpleasureはderivedのO。
・what節全体は、discernのO。

Q2 おそらく~。

 

【3.2 例題(3)】


<設問>
Q1[L1]are persuadedを訳せ。
Q2[L1]allの要素を答えよ。
Q3[L1]whatever自体の要素と、whatever節の要素を答えよ。
Q4[L3]seeing thatが記載されているCOMPLETEのページを答えよ。
Q5[L6]whileを訳せ。
・make out that ~→~だと言う、主張する

 

<解答・解説>
Q1  信じている
・「説得されている」では文脈に合わない。

Q2  S
・Weと同格である。

Q3  whatever自体:名詞修飾語    whatever節:動詞修飾語
・whatever自体は名詞partを修飾する。whatever節はare persuadedを修飾する。動詞修飾語としてはたらく副詞節のwhatever節が、主節の内側に挿入されている。
・partは前置詞fromのOなので、from whatever partとすることもできる。

Q4 p.137
・C-5の例。動詞修飾語としてはたらく副詞節を形成する。但し、分詞構文として処理することも可能。

Q5 一方
・whileの前後が対比されているので、「一方」で訳し下す。COMPLETEのp.314参照。
・L4のso as to以下は、原則通りに訳すと「~だと言うために、自分たちの価値基準を著精する」だが、伊藤先生の訳では「調整して~だと言う」というように訳し下している。動詞修飾語としてはたらくtoV句が長い場合は、このように訳し下すことは少なくない。

 

【3.3 例題(1)】


<設問>
Q1[L1]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q2[L2]employmentを訳せ。
Q3[L2]theyから文末までを訳せ。なお現在時制でよい。

 

<解答・解説>
Q1  B-0
・同格のthat。thatの後ろにSもOも欠けていない。

Q2  するべきこと
・子供に「雇用」は変。「仕事」もやや不自然。大人にとっての仕事はする義務のあること。この事実を子供にあてはめて「するべきこと」だと解釈できるかが勝負。やや難。

Q3  和訳参照
・直訳は「彼らは~と…の違いの、とても初期の知覚をもっている」。これは要するに「彼らはとても幼い頃から、~と…の違いがわかっている」ということ。
・amusing themselvesは「自分自身を楽しませること→楽しむこと/遊ぶこと」。
・このsaveは「省く」。save trouble to othersは直訳すると「他人に対して面倒を省く」であり、やや意味がつかみにくい。「他人の面倒を省く」ということ。伊藤先生はここからさらに変化させている。

 

【3.3 例題(2)】


<設問>
Q1[L1]minutesからamusementまでを①、②の関係に戻せ。
Q2[L5]for the good reason ~はどこを修飾するか。
Q3[L5]goodを訳せ。
Q4[L5]thatはwhyで書き換えられるか。それとも書き換えられないか。
Q5[L5]heからはじまる文の文型を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1  ①  minutes
②  Each of minutes must be filled with some business or amusement.
・①の名詞が②の中で前Oだが、前置詞句が名詞修飾語であり、その名詞がSである場合は、関係代名詞に代えるだけで形容詞節が完成する。
・eachの前のカンマは非制限用法のマーク。非制限用法でも、訳し上げがあくまでも基本なので、a collection of minutesからamusementまでは「そのひとつひとつを仕事や遊びで埋めなければならない1分1分の集合体」でよい。notionは、ourとof timeとas以下の3つによって修飾されているので、第1文のisの前までの訳は次のようになる。

我々の、時間に対する、そのひとつひとつを仕事や遊びで埋めなければならない1分1分の集合体としての考え方は

これでもいいのだが、「考え方」に対する修飾語が長いので、伊藤先生はかなり工夫をしている。

Q2  (does not) care
・「~という理由のために」は「気にしない」にかかる。

Q3 もっともな
・よって、L4のheから文末までのおおまかな訳は「その人たちは、~というもっともな理由のために、1分1分を気にかけない」となる。

Q4  書き換えられない
・reasonは、関係副詞のthatによって修飾される。次のようにな例である。

This is the reason that I was late.(これは私が遅刻した理由だ)

COMPLETEのp.115で「reason+that節」という連なりを扱い、p.128の下から3行目で「thatではなくwhyを用いることもできます」と述べた。実際、上の文は次のように書き換えられる。

This is the reason why I was late.(これは私が遅刻した理由だ)

さて、このような書き換えを見ると、reasonの後ろにある関係代名詞ではないthat節は、whyに書き換えられると思ってしまいがちだ。ところがreasonは、関係副詞のthatではなく、同格thatによっても修飾されることもあるので、whyへの書き換えが不可能な場合もあるのである。
reasonが同格のthatによっても修飾されうることは、日本語で考えてもわかる。次の文を見よ。

犬が病気になったという彼が遅刻した理由は少し奇妙だ。

「理由」に対して「犬が病気になったという」と「彼が遅刻した」の2種類の形容詞節が修飾している。このうち前半は遅刻した理由の中身、内容である。内容であるということはまさに同格だ。同格のthat節に対応するものである。一方「彼が遅刻した理由」のほうは「なぜ彼が遅刻したかの理由」と書き換えられる。こちらは「なぜ」という言葉を出してもおかしくないことからもわかる通り、why節に書き換えられる関係副詞のthat節に対応するものだ。
ここで話を英語に戻して、reasonが同格のthat節によって修飾されている例を見よう。

Her father didn't allow her to use the machine for the reason that she is too young.(彼女の父親は彼女が若すぎるという理由のために、彼女がその機械を使うことを許さなかった)

「という」という和訳があることからも、このthat節は同格のthat節だとわかる。COMPLETEのp.112の表の「グループ1」にはreasonも入るのである。つまりreasonは「グループ1」「グループ2」のいずれの例でもあるのだ。
本文のthat節も、理由の中身、内容である。よって同格のthat節であり、why節への書き換えは不可。

Q5  第5文型(パターン①)の受動態
・肯定文にしたうえで、能動態の文を示す(主語はXとする)。

X has made him conscious of the existence of minutes.

SVOの後ろが形容詞なので第5文型パターン①だが、この形容詞を修飾する前置詞句があるので、最もシンプルな第5文型パターン①より難しいが、これがさらに受動態になり、また、否定文になっているのでいっそう難しい。
本文のthat節の訳は「工業化以前の世界に生きていた人は、分の存在に気づかされていない」。よって、L4のheから文末までの訳は、「工業化以前の世界に生きていた人は、分の存在に気づかされていないというもっともな理由のために、1分1分を気にかけることはない」となる。これで十分だが、伊藤先生ははforの前で一度切り、for以下を「というのは……」と訳し下している。

 

【3.4 例題(2)】


<設問>
Q1[L1]a literateからL3のmentionedまでを訳せ。
Q2[L4]could have foreseenの部分は、COMPLETEのp.249の下のワクの①と②のいずれの用法か。
Q3[L5]womenから文末までを訳せ。
・it is[has been] … since ~.(~以来…経つ)

 

<解答・解説>
Q1  学問のある女性が非常に珍しい存在だったので、その文学活動が話題になるたびに女性であるという事実が注目された。
・sufficiently ~ to構文は、~ enough to(COMPLETEのp.368)と同じ意味をもつ。訳も同じく2通り。enoughを用いた場合との違いは、「~」がその後ろに置かれるという点。以上のことがわからなければ、このQ1は難しい。
・curiosityには「好奇心」以外にも「珍しいもの」という意味もある。
・to have the fact of her sex notedは第5文型パターン⑤。訳は「~される」がよい。もちろん第5文型パターン⑤で用いられているhaveなので、文脈から訳を選ぶ。
・every timeは≪従位接続詞の一覧表≫のC-5の一例。COMPLETEのp.136にアリ。

Q2  ②
・現在から過去のことに対して「誰もできなかっただろう」と推量している。

Q3  男にしかできないと男が考えていたことの多くを女性がすることになるだろうから、そのことに注意を引こうとする試みは言葉に重い負担をおわせることになるだろう。
・were soon to doのwereは、COMPLETEのp.221で扱った助動詞のwere。この例では意味は「運命」のニュアンスを感じさせながら「ことになる」と訳せばいいだろう。伊藤先生は「予定」と解説しているが、ややズレる。なお、この助動詞のbeは「ことになっている」という訳すとうまくいく例が非常に多いということを知ること。
・全体はso ~ that構文だが、soとthatが離れているので読みにくい。一見するとso much thatのthatがsoと対応するthatだが、doの目的語がないことと、その直後にもう一度thatが現れることから、L5のthatは、doの目的語としてはたらく関係代名詞だと判断する。先行詞は名詞のmuchである。muchからdoまでの文を①、②の関係に戻すと次のようになる。

①  much
②  Men had thought (that) they alone could do much.

①の名詞のmuchは、②の文ではthat節の内側にある。
・L6のto attemptからitまでがthat節内のS。to call attention to itは名詞修飾語(同格)のto不定詞句。
・「言葉に重い負担をおわせる」の具体的な意味については、「解釈教室」のp.56の解説の下部を参照。

 

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Chapter4 what節

※ここで、例文編で飛ばした以下を扱います。

【4.1.4】


<設問>
Q1[全文]WhatをXとしたうえで、平叙文に戻せ。なお、この際には1語補うこと。
Q2[L1]when節はどこを修飾するか。

 

<解答・解説>
Q1  You think that I mean to do X when I grow up.
・補った語はthinkの後ろのthat。このthat節はthinkのOとしてはたらく。このthat節の中の、to不定詞句の中のOであるXを尋ねたのが本文。
・XはあくまでもdoのOなので、Oとしてはたらく部分を尋ねる場合の手順に従うが、このようにthat節の内部にあるものを尋ねる場合は、thatは消去するのが原則。
・なお、この文に対する伊藤先生は混乱するので読まないでよい。

Q2  do
・大きくなったときに、(何かを)「する」のである。

 

【4.1 例題(1)】


<設問>
Q1[L1]firstの後ろに省略されていると考えられる語を答えよ。
Q2[L1]so far as we knowを訳せ。
Q3[L3]what自体の要素とwhat節の要素を答えよ。また、what節の文型も答えよ。
Q4[L4]before節はどこを修飾するか。
Q5[L4]to tell句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q6[L5]what節を疑問詞疑問文に戻せ。また、その疑問詞疑問文を平叙文にせよ。その際にはwhatはXとすること。
Q7[L6]andは何と何を結ぶか。結ぶものどうしの先頭の2語どうしで答えよ。
Q8[L8]how the world had come to be what it wasを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  civilization

Q2  私たちの知る限り
・so far asはCOMPLETEのp.136参照。

Q3  what自体の要素:O(do or sayのO)    what節の要素:O(askedのO)    what節の文型:第5文型パターン③
・what節を疑問詞疑問文に戻すと次のようになる。

What did the gods wish them to do or say?

第5文型パターン③の、Cであるto不定詞句内にあるdo or sayのOを尋ねている文。wishはCOMPLETEのp.192のリストにはないが、第5文型パターン③で用いられる動詞の一例。

Q4  asked
・意味からdoやwishedにかかるのではなく、askedにかかると判断。

Q5 C-1
・were(いた)にかかる。

Q6  What did it seem right or sensible to themselves to do?
It seemed right or sensible to themselves to do X.
・平叙文は形式主語-真主語の構文。訳は「Xをすることが彼らにとって正しい、または、賢いと思われた」。この文の、真主語であるto不定詞句内の、doのOであるXを尋ねた文(その上の文)の訳が「彼らにとって何をすることが正しい、または、賢いと思われたのだろうか」。これを名詞節にした本文のwhat節の訳は次の2つ。
[whatを疑問代名詞として訳した場合]
彼らにとって何をすることが正しい、または、賢いと思われたのかということ
[whatを関係代名詞として訳した場合]
彼らにとってするのが正しい、または、賢いと思われたこと
・本文のwhatは関係代名詞。

Q7 to do whatとto discuss among
・beganのOであるto不定詞句が2つあるという構造。

Q8  どのように世界が当時のような姿[現在の姿]になったのか。
・例文篇のChapter4の「② what節の特殊構文」の[イントロダクション]で、what ~ was/wereは「過去の~」という意味だと述べた。ここで述べられているギリシャ文明は、この文が書かれた時点から見て過去のことなので、wasが用いられてwhat it wasとなっているが、これを「過去のギリシャ文明」と訳すと、その時点よりも過去のギリシャ文明を指しているかのようになる。「当時のような姿」とするか、「その時点から見て現在」ということで「現在の姿」としてもよい。伊藤先生は後者。
・come to Vは「Vするようになる」。本文のbeは「なる」なので、hadからwasまでの直訳は「当時のような姿になるようになった」だが、これは不自然。「なった」に絞る。

 

【4.1 例題(2)】


<設問>
Q1[L1]文頭からhomecomingまでを訳せ。
Q1[L3]whatever自体の要素とwhatever節の要素を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1  子供や夫の帰りに備えて着飾る女性
・those who ~(~する人)の単数形がhe who ~(~する男性)とshe who ~(~する女性)。但し、he who ~は通常、heに「男」の意味を読み込まず、「~する人」と訳す。

Q2 whatever自体の要素:O(haveのO)  whatever節の要素:S(Vはis)
・この節は、S have X on.(SはXを身につけている)という表現を知っていなければ解釈が難しい。本文のwhateverは名詞節であり、whatever以下の訳は、「(その時に)たまたま身につけているもので十分だ」だが、whateverに存在するanyの意味を読み込み、「何であれ、その時にたまたま着ているもので十分だ」となる。
・L2のthinksの後ろにはthatが省略されている。whatever以下はすべて、that節の内側。

 

※ここで、例文編で飛ばした以下を扱います。

【4.2.7】


<設問>
Q1[L2]thatは何を指すか。
Q2[L2]itは何を指すか。
Q3[L2]what自体の要素は何か。
Q4[L2]what節の要素は何か。

 

 <解答・解説>
Q1 making intelligent conversation
・このshouldは、「べきである」ではなく「はずである」という意味である(COMPLETEp.239参照)。because節の中は、thatがS、isがV、what節がCだということは明白だが、thatが 何を指すか、what節の中のitが何を差すかが問題となる。
・さて、そもそもA is as ~ as B.という文は、「AとBの~の度合いは同じだ」ということを述べている文であるよりも、Bを例に出して、「AはBと同じくらい~だ」と述べていることが多い(COMPLETEp.290参照)。そしてBは「比較対象」というよりも、「例示」であることが多いのだ。文も同じである。
さて、例を示したのならその直後で、その例がどんなものか、なぜその例を出したのかを語るのが自然な流れだ。すると、thatはmaking intelligent conversationだということになる。そしてitがwriting for the radioである。このitがwhat節内のSで、amountがVで、toが前置詞、what自体はtoのO。 動詞amountは、X amount to Y.という型で用いられ、「XはYに等しい」「Xは要するにYである」と訳せる。例を挙げる。

His remarks amounted to criticism of me.
(彼の発言は要するに私に対する批判なのだった)

つまり、X amount to Y.は、X is Y.に近い意味なのだが、単に「XはYだ」と述べているのではなく、「Xは結局は(実際には、要するに)Yだ」といったニュアンスである。ということは、what it amount toは、「ラジオ番組の原稿を書くことが結局そうであるところのもの」という訳になるが、これではぎこちないので、「ラジオ番組の原稿を書くことがいきつくところのもの」として、全文を訳すと、次のようになる。 

ラジオ番組の原稿を書くことは、知的な会話をすることと同じようにやさしいはずである。なぜなら、基本的には、知的な会話というのはラジオ番組の原稿を書くことが行き着くところのものだからである。

この訳でも問題ないが、伊藤先生は訳はかなりシンプルな訳である。

Q2  writing for the radio

Q3  前O

Q4 C

 

【4.2 例題(1)】


<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L9]we desireから文末までを訳せ。
Q3[L10]leaving句の文型を答えよ。
Q4[L11]andは何と何を結ぶか。最初の2語どうしを答えよ。
・look on[upon] A as B→「AをBとみなす」

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・according toは群前置詞。意味は「~によれば」「~次第で、~に応じて」。「前置詞+関係代名詞」の前置詞は訳さないのが原則だったが、この前置詞が群前置詞である場合も多くの例で訳さなくてよい。たとえば「the room out of which he escaped」はout ofを訳して「彼がそこから脱出した部屋」としてもよいが、「彼が脱出した部屋」でも問題はない。本問も、according toの訳を出して「それによってSVな夢」としてもいいが、これはやや伝わりにくい訳なのでaccording toの訳は切ってよい。

Q2 和訳参照
・leaving句は、訳し下すもの(COMPLETEのp.316参照)。
・what X isは「現実のX」だが、what X would beは、wouldで推量の意味が入り「そうであろうX」。これの時制を過去にズラすと、what X would have beenとなる(「法助動詞+have+過去分詞形」が過去への推量を表すということは繰り返し扱っている)。本文ではこれの後に「私たちが生きていなかったら」を加えている。よってwhat it would have been if we had not livedの訳は「もし私たちが生きていなかったら、そうだっただろう世界」。ここから工夫する。

Q3  第5文型パターン①
・形容詞differentがCだが、この形容詞はfrom句が修飾されている。fromのOがwhat節であり、さらにwhat節内の動詞はif節によって修飾されているので、修飾語を含めたC全体が長い。

Q4  we desireとwe want

 

【4.2 例題(2)】


<設問>
Q1[L2]このobvious questionは「明らかな疑問」と訳すと意味がはっきりしない。どう訳すべきか。(難)
Q2[L6]thatは関係副詞のthatか、それとも同格のthatか。
Q3[L8]whatからL9のtruthsまでを訳せ。
Q4[L12]Whatの要素を答えよ。また、Whatから文末までを訳せ。
・It is no good Ving→Vしても無駄だ。

 

<解答・解説>
Q1  問うことが明らかな疑問→問うて然るべき疑問
・なお、howからexperienceまでの訳は、直訳の「どのように動物が親の経験の結果を受け継ぐか」でよい。伊藤先生はここを「獲得形質の遺伝は動物の場合どのようにして行われるか」と訳している。「獲得形質」という言葉はL6のacquired charactersの訳語だが、この訳語を前倒しして、the result of their parents' experienceにあてはめている。

Q2 同格のthat
・reasonが関係副詞のthatと同格のthatの両方によって修飾されるということは【3.3 例題(2)】で述べた。ここはthat節がreasonの内容なので同格。

Q3  通常、基本的真実と呼ばれているもの/こと
・refer to ~は「~に言及する」「~を参照する」という意味で用いられるが、refer to A as Bとなると「AをBと呼ぶ」となる。本文はこれが受動態となり、主語がwhatとなっている。このwhatは疑問代名詞ではなく関係代名詞。

Q4  Whatの要素:名詞修飾語    訳:和訳参照
・Whatはmagicalを飛び越えてforces or powersを修飾する。
・A is responsible for B.は「AはBに責任がある」と訳すことが多いが、「AのせいでBが起こる/生じる」を訳すこともある。本文はこちらの訳のほうがはるかに自然。

 

【4.3 例題(1)】


<設問>
Q1[L1]disputeを訳せ。
Q2[L2]thatからL3のto allまでを訳せ。
Q3[L4]whatの要素を答えよ。
Q4[L4]endの要素を答えよ。
Q5[L5]peoplesを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1 異論を唱える
・ここは「論争する」「口論をする」ではない。 

Q2 和訳参照
・thatからcontinueまでがthat節で、Sとしてはたらく。
・be bound toはCOMPLETEのp.185参照。

Q3  名詞修飾語
・endを修飾する。

Q4  前置詞のO
・前置詞toのO。what節を元の平叙文に戻すと次のようになる。

It will ultimately lead the peoples of the world to X end.
(それが最終的に世界の諸民族をXのような結末に導く)

このleadは3項動詞。lead A to Bで「AをBに導く」。この文のXを尋ねる文は、次の2つ。

What end will it ultimately lead the peoples of the world to?
To what end will it ultimately lead the peoples of the world?
(それが最終的に世界の諸民族をどのような結末に導くのか)

このうち、後者が名詞節になったものが本文のL4のpredictの後ろの部分。

Q5  (諸)国民
・peopleという語はa peopleまたはpeoplesという形で用いられた場合は「人々」ではなく「国民」という意味になる(辞書参照)。

 

【4.3 例題(2)】


<設問>
Q1[L5]andは何と何を結ぶか。最初の1語どうしを答えよ。
Q2[L5]whatの要素とconsequencesの要素を答えよ。
Q3[L5]takeからthisまでを訳せ。
Q4[L6]rationalizeを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  maintainとtake

Q2  whatの要素:名詞修飾語    consequencesの要素:S
・このwhatは『英語の基本』p.285で扱ったもの。

Q3  ここから生じる結果のすべてを受け入れる。

Q4  消滅させる
・「合理化すする→能率化する→消滅させる」と考える。合理化するということは能率化することでもありうる。能率を上げるためには無駄なものを捨てるということもありうる。本文ではL5にtake(受け入れる)があり、「それとも……」という話の流れであること、また、out ofという群前置詞から、「消す」という意味だと判断する。

 

 

【4.3 例題(3)】


<設問>
Q1[L1]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q2[L2]ought toを訳せ。
Q3[L4]2つのwhateverのうち、最初のwhateverは従位接続詞でありながら、例外的に節を形成していない。anyに書き換えて読めばよい。では、2つ目のwhateverの要素は何か。また、この2つ目のwhatever節全体の要素は何か。
Q4[L4]one about as easily as anotherの部分に省略されている語句を補えるだけ補い、文として完成させよ(解答は複数ありえる)。
Q5[L5]Completeからはじまる文を訳せ。
Q6[L6]ChildrenからL7のbornまでを訳せ。
Q7[L7]thatの品詞を答えよ。
Q8[L8]oneは何を指すか。
Q9[L8]is maintaining itselfを訳せ。
Q10[L9]Whatever自体の要素とWhatever節の要素を答えよ。
・in turn = as well

 

<解答・解説>
Q1  B-0
・同格のthat

Q2  はずだ
・「べき」ではない。

Q3  whateverの要素:名詞修飾語    whatever節全体の要素:O
・whatever自体はlanguageを修飾する。節全体はlearnsのO。

Q4    he or she learns one language about as easily as another language.
One language is learned about as easily as another language.
・one以下に語句を補うと上のような内容になる。つまり③の文は「文+文」なのだが、後半の文が複数の箇所で省略されているという点、また、文と文の間に接続詞が存在しないという点、この2点のためにかなり難しいものとなっている。

Q5  和訳参照
・直訳は「完全な順応性は生存の才能を授ける」だが、この文のgiftは「才能」よりも「能力」と解したほうがしっくりくる。そのうえで、伊藤先生のような訳まで持って行く。かなり難しい。

Q6  和訳参照
・not A but B(AではなくB)が埋め込まれているのが見抜けたかが最初の勝負。
・このfitは3項動詞で「AをBに適応させる」。本文の直訳は「自分自身を自分が生まれた文化に適応させる」だが、これは不自然なので工夫する。

Q7  形容詞
・cultureを修飾する。「その」という意味。

Q8  culture
・oneの直後のthat節は関係代名詞なのでone以下の本来の訳は「~な文化である」だが、伊藤先生の訳ではone that isを切った訳になっている。このようにしてしまっていい理由は、たとえば以下のような2文がほぼイコールだという事実に起因する。

僕という人間は、常にチャレンジをしている人間だ。
→僕という人間は、常にチャレンジをしている。

Q9  存続を続けている
・「それ自身を維持している」が直訳。

Q10  Whatever自体の要素:名詞修飾語    Whatever節の要素:S
・Whateverによって修飾されるsuccessはhasのO。


 

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Chapter5 倒置形

【5.1例題(1)】

<設問>
Q1[L3]that節内のSを答えよ。

 

<解答・解説>
Q1 (such) a victory
・that節内は倒置。本来の語順は次の通り。

Such a victory is possible only by incessant hard thinking ……

・onlyはby句を修飾するが、このonlyは否定語であり「only+by句」が文頭に出うる。この場合は文が真偽疑問文の語順となる(COMPLETEのp.356参照)。

 

【5.1例題(2)】

<設問>
Q1[L1]Japanese love of flowersを動詞表現に戻せ。
Q2[L2]Notからはじまる文を訳せ。
Q3[L5]itは何を指すか。

 

<解答・解説>
Q1  Japanese loves flowers
・名詞構文になる際には、主語はof ~か、by ~か、所有格になるが、Japaneseという語はそのまま名詞修飾語としてはたらくこともできるので(形容詞でもあるので)、本文ではそのままの形でloveの名詞に置かれている。

Q2  和訳参照
・本来の語順がWe are told (that) not until ….だと見抜けるかが最初の勝負。主節挿入である(COMPLETEのp.322参照)。
・また、この文は一般論なので、We are told (that) ~を「私たちは~と言われる」と訳すと不自然。伊藤先生の訳のようにする。
・そのうえで、not until …の部分が倒置だと見抜けるかが勝負。not untilの倒置は、COMPLETEのp.356で既習。

Q3 to win prints of famous paintings
・同じ表現が2回くり返される場合、いずれも省略しないのなら、書き方は次の3つに分かれる。

(a) 同じ表現をそのままくり返す
(b) 後半を代名詞や代動詞にする
(c) 前半を代名詞や代動詞にする

本文のAll以下を、(b)で書くと次のようになる。

All those who can afford to win prints of famous paintings try it.

このほうが読みやすいかもしれないが、やや、前半にボリュームがありすぎるともいえる。(c)の書き方を採用したのが本文。「代名詞が後ろにあるものを受ける」という発想に慣れていないと少し読みにくい。

 

※まずは例文篇で飛ばした【5.2.9】を扱います。

【5.2.9】



<はじめに>
「解釈教室」p.85の中央のワクの中に、受動態が倒置となる2つのパターンが示されています。(a)については、これに関連する【5.2.8】を例文篇で扱いましたが、ここでは(b)を扱います。これは、「CVS」の倒置(COMPLETEのp.318参照)に類するものだといえます。
つまり、元の文ではbe動詞の後ろにあったものが文頭に出て、逆に、be動詞の前にあった主語がbe動詞の後ろに移動するのです。
以下の点に注意をしてください。

**********************************
元の文において、SVCのCに対する修飾語や、受動態のbe Vedの部分を修飾するものがある場合は「C+修飾語+VS」「Ved+修飾語+VS」という語順になる。
**********************************

「解釈教室」の(b) が、「Ved+修飾語+VS」のことです。「M」は修飾語です。


<設問>
Q1[L2]coupledから文末を、倒置される前の語順に戻せ。


<解答・解説>
Q1 The fact that all his life he was poor in financial circumstances was coupled with this.
・A is coupled with B.は「AがBと結びついている」という意味なので、「~という事実が、このことと結びついている」というのが直訳の骨格。伊藤先生の訳では、倒置されていることを考慮して、文頭に出ているcoupled with thisから訳している。
・thatはもちろん同格。

【5.2例題(1)】

<設問>
Q1[L1]第1文の文型を答えよ。
Q2[L1]evenを訳せ。
Q3[L2]employedは過去形か、それとも過去分詞形か。
Q4[L4]in partを1語で書き換えよ。
Q5[L4]women survive menを訳せ。
・account for ~→~を説明する

 

<解答・解説>
Q1  第2文型
・CVSの倒置となっているが、Cである形容詞のinterestingが、長いthan句によって修飾されているので、Vであるisの登場までが長い。
・than ~が、形容詞または副詞を修飾するものだということについては、COMPLETEのp.277参照。

Q2  いっそう
・completeのp.285参照。

Q3 過去分詞形
・employedからindustryまでがwomenを修飾する。

Q4  partly
・COMPLETEのp.307参照。

Q5  女性は男性よりも長生きをする。
・surviveには「生き残る」という自動詞としての意味のみならず、「~よりも長く生きる」という他動詞としての意味もある。
・L2、L4のthatはともに同格のthat。

【5.2例題(2)】


<設問>
Q1[L2]the art of bodily motionとdancingの、文法上の関係を答えよ。
Q2[L4]someを訳せ。
Q3[L5]Fromからはじまる文を訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  同格
・名詞と名詞の同格。つまりCOMPLETEのp.334で扱った「本来の同格」。

Q2  なんらかの、何かしらの
・festivalは可算名詞なので、仮にsomeが「いくつかの」という意味であれば、複数形のfestivalsになっていなければならない。

Q3  和訳参照
・【5.2.8】 の<はじめに> で述べた以下の知識が、いずれも必要になる。

************************

1. 「動詞修飾語+VS」においては、「COMPLETE」p.319の上のワクの条件が片方しか満たされないことや、1つも満たされないことがある。

2. 「動詞修飾語+be Ved S」という型の文も存在しうる。つまり、この倒置においては、受動態の文であるパターンもある。

3. 元の文に助動詞(丸V)が存在する文を、この倒置にする際には、助動詞もSの前に出す。その結果、「動詞修飾語+丸V+V[be Ved] S」という構造の文が完成する。

************************

・本来の語順は次の通り。

The whole art of instrumental music has been evolved from the clapping down to the entrancing complexities of the modern symphony.

こう戻し、from A to B(AからBへ)という関係を見抜く。from句もto句も、述語を修飾する。downも述語を修飾する。つまり「下へ」「下に」。時代が下ること示しているが、「下へ、人を恍惚とさせるほどの複雑さを持った現代の交響曲へ」は訳として不自然なので、うまく工夫して伊藤先生の訳のようにする。
・④の文も全く同じ構造。
・⑤もほぼ同じ。元の語順は次の通り。

Every variety of dancing has descended from the savage leap.

 

 

※まずは例文篇で飛ばした【5.3.8】を扱います。

【5.3.8】

<設問>
Q1[L1]Thingsから始まる文を訳せ。


<解答・解説>
Q1 和訳参照
・元が次の構造の文だと見抜けたかが最初の勝負。省略されている接続詞を2箇所補って書く。
We realize (that) we don't care about things (that) we thought we wanted most intensely.
・前置詞aboutのOであるthings+関係代名詞節が文頭に出ている。
・上で補ったthatは、先頭のものが名詞節を形成するもの。2つ目のものが関係代名詞。
・この関係代名詞が、wantedのOだと見抜けるかがその次の勝負。things以下を①、②の関係に戻すと次のようになる。省略されている接続詞を補って書く。

① things
② We thought (that) we wanted things most intensely.

・以上のことがわかれば、伊藤先生の訳のようになることが理解できる。

【5.3 例題(1)】

 

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・一見すると、L2のthatは名詞節を形成しているように見える。that以下は、内側に副詞節(however節)が存在するthat節であるように見えるのである。そして「文全体のCが、good humourとthat節」という構造に見える。ところがこう考えると、他動詞maintainの目的語が不在であることの説明がつかない。
・そこでthatがhumourを受け、thatの直後に目的格の関係代名詞が省略されていると考えられるかが勝負。この文構造を正しく見抜くのは極めて難しい。
・andは「AとB」の「と」にあたるものではなく、補足説明である挿入部分の先頭に置かれるandに近い性質のもの。本文ではまずgood humourと言っておいて、補足的に「あぁ、ちなみにこういった感じのユーモアね」とより詳しく述べている。

 

【5.3 例題(2)】

<設問>
Q1[L3]muchからL4のoccurredまでを、倒置される前の語順に戻しせ。この際にはeventsの直後にandを置くこと。またその後ろに語を補うこと。
Q2[L4]manyからL5のimperfectlyまでを倒置される前の語順に戻せ。
Q3[L5]evenからL7のofまでを倒置される前の語順に戻せ。
・no doubt SV → SVであることに疑いはない/間違いなくSVだ
・for sure → 確かに、確実に

 

<解答・解説>
Q1  We can know nothing about much the greater part of these events and (we) cannot even know that they occurred.
・前半はOSVの倒置の亜流ともいえる「前O S V 前」の倒置。aboutのOである much the greater part of these eventsが文頭に出ている。
・muchはgreaterを強めている副詞。ただこの例は、「はるかに」という和訳に出しにくい。前置詞aboutのOはpart。

Q2  We can know many of them only imperfectly.
・OSVの倒置。

Q3  We can never be absolutely certain of even the few events that we think we know for sure.
・これも「前O S V 前」の倒置。ただ、前Oであるthe few eventsが長い関係代名詞節によって修飾されている。eventsと関係代名詞節を、①、②に関係に戻すと次のようになる。

①  the few events
② We think (that) we know the few events for sure.
・for sureはknowの直後でもよい。

 

※まずは例文篇で飛ばした【5.4.9】と【5.4.10】を扱います。

【5.4.9】

<はじめに>
倒置に関して、次のことを知ってください。

***********************************

〔as,thanの後ろの倒置〕

 等級,比較級の文においては,従位接続詞のas/thanより後ろの部分の語順
が転倒することがあります.次のとおりです.

(1) Yumi is as beautiful as is her mother.
(ユミは母親と同様に美しい)
(2) Bob answered the question faster than did his father.
(ボブは父親よりも速くその質問に答えた)

(1)の元の文は,Yumi is as beautiful as her mother is.です.文末にあるisがher motherの前に出ています.
(2)のthan以下は,than his father didが元の形で(didは代動詞です.questionを受けます),didをhis fatherの前に出した形が(2)です.
  なお,Sの前に出るのは,be動詞,助動詞のみです.

***********************************

 
<設問>
Q1[L2]didは何を受けるか。


<解答・解説>
Q1 enjoy
・than以下は倒置になっている。本来の語順は次のとおり。

than the workers of former periods of history did.


【5.4.10】


Q1[L1]doesは何を受けるか。


<解答・解説>
Q1 serves
・as以下は倒置になっている。本来の語順は次のとおり。

as the Nile in Egypt does.

【5.4 例題(1)】

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L2]the conformityからL3のlifeまでを①、②の関係に戻せ。
Q3[L4]Behindからはじまる文を訳せ。
・conformity→画一性

 

<解答・解説>
Q1
・第1文の大まかな骨格は次のものである。

There developed a “revolt of the individual”

「There  be動詞  名詞」のbe動詞の部分に一般動詞が入り込むということは、例文篇のChapter5の「④ 特殊構文の倒置形」の[イントロダクション] で既習。
このdevelopは自動詞。「生じる」という意味。本文では助動詞のhaveが加わり完了形となっている。さらに、まとめて1つの助動詞としてとらえられるbe said toが加わっており、そのうえで、法助動詞のmayも加わっている。合計3つの助動詞類があるために、述語部分があまりに長く、読みにくいのである。
・be said toは、COMPLETEのp.202にある通り、ひとまとまりでとらえられるものだが、「be動詞ではじまりtoで終わる3語である」という点で、COMPLETEのp.185にあるものと同じように考えることができる。これが、上で「まとめて1つの助動詞としてとらえられる」と述べた理由である。
・この文の直訳は、次の通り。

物質的なものに対する過度の尊重が日常生活に押しつけた一様性に対する「個人の反逆」がこの数年、生じてきたと言われるかもしれない。

伊藤先生はこれを出発点にして、かなりの工夫をしている。

 

Q2 ① the conformity
② An excessive regard for material objects has imposed the conformity on daily life.

Q3  和訳参照
・文全体は「動詞修飾語+VS」の倒置。
・senseを修飾するthatは同格。
・power to distinctionは「差異、区別への力」、つまり、他と違ったものになれる力。よって、personal possessions now have lost their power to distinctionは、「個人的な所有物があっても、それによって〝他人とは違う自分″には、今やなれない」ということ。このことをふまえたうえで自然な訳にする。

 

【5.4 例題(2)】

<設問>
Q1[L1]Asを訳せ。
Q2[L3]as句はどこを修飾するか。
Q3[L5]doは何を指すか。
Q4[L5]thoseは何を指すか。
・playful and artistic activities → 遊びや芸術に関係のある活動
・the heading of work → 仕事という表題、見出し

 

<解答・解説>
Q1[L1]~につれて

Q2[L3]is recognized

Q3[L5]contain
・thanの後ろでは倒置が起こっている。doの本来の位置は文末。

Q4[L5]activities
・under the heading of work(仕事という見出しのもとに)は、要するに「仕事の名のもとに」ということ。よってthose that come under the heading of workは「仕事の名のもとに来る活動」→「仕事と銘打った活動」と考えられる。

 

【5.4 例題(3)】

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L4]Heavyからはじまる文の主語を答えよ。
Q3[L4]whichの先行詞を答えよ。
Q4[L5]have notを、意味を失わないまま3語で書き換えよ。
Q5[L6]hoursの後ろにはthatが省略されていると考えることができるが、このthatは関係副詞か関係代名詞か。

 

<解答・解説>
Q1 和訳参照
・L2はsuch ~ that構文(『英語の基本』p.292参照)。
・that以下のhad my nerves not been so strongの部分は、If my nerves had not been so strongの意味で取る。その後ろが「主語+法助動詞+have+過去分詞形」という、仮定法過去完了の帰結節の形であることと、thatの直後のhadをそのまま解釈しようとしても浮いてしまうことから「Ifの復元」を思いつく(「COMPLETE」p.328~p.329参照)。

Q2 the burden
・文全体はCVSの倒置。

Q3  the burden
・fatigue and responsibilityがSであれば、hasではなくhaveとなる。 responsibilityのみをSであればhasとなるので、文法上はこれをSだと考えることはできるが、これのみをSだと考えるよりも、burdenをSと考えるほうが意味上、はるかに自然。

Q4  do not have
・haveは一般動詞のうち、don't ~という形にせず、直後にnotを置いて否定表現にできる例外的なもの。

Q5  関係代名詞

・devoteは3項動詞で「devote A to B」の型で用いる。本文ではこのAが欠けている。当然、目的格の関係代名詞のthat。


 

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Chapter6 同格構文

【6.1例題(1)】

<設問>
Q1[L5]whichの先行詞を答えよ。
Q2[L5]are about to studyを訳せ。
・later on → 「あとで」「後に」 ・onは強め

 

<解答・解説>
Q1 the primary cause
・より広くthe primary cause of the Industrial Revolutionと考えることもできる。

Q2  ちょうど研究しようとする、これから研究しようとする
・be about toはCOMPLETEのp.252参照。
・studyの訳語は「勉強する」よりも「研究する」のほうが適切である場合のほうが多い。

 

【6.1例題(2)】

<設問>
Q1[L1]第1文の文型を答えよ。また、この文を訳せ。
Q2[L4]orは何と何を結ぶか。全体どうしで答えよ。
Q3[L5]The ideaからはじまる文の主語を答えよ。
Q4[L5]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。

 

<解答・解説>
Q1  第3文型  和訳参照
・文頭の群前置詞句はもちろん修飾語。Sがholiday、Vがconceals、Oがthat節。VとOの間に動詞修飾語としてはたらくfrom usがあるので、VとOの関係がやや見抜きにくい。
・無生物主語の文で、直訳だと日本語としてはやや不自然。工夫する。

Q2  the placation of some force of natureとthe worship of a god

Q3  The ideaとall this
・The idea(+これを修飾する2つのthat節)とall thisが同格なので、いずれもがS。

Q4 B-0
・同格のthat。L6のthatも同じ。いずれも節の中に欠けがない。

 


※まずは例文篇で飛ばした【6.2.1】を扱います。

【6.2.1】


Q1[全文]全文を訳せ。


<解答・解説>
Q1 和訳参照
・まず、L1のactivitiesとallが同格だと見抜けるかが1つ目の勝負。
・次に、lessening of his bondage to physical natureの部分が名詞構文だと見抜けて、これを動詞表現として訳し、自然な日本語にできるかが2つ目の勝負。つまり、この部分はlessen his bondage to physical natureに戻る。
・「動詞+名詞」を名詞構文にする際の典型的な形は、「動詞の名詞形+of+名詞」だが、その動詞の名詞形は、「invent→invention」「discover→discovery」というように別の語になることが多いが、ing形の名詞形もありうる。「write→writing」「paint→painting」などが典型例。本文の例も同じ。

 

【6.2 例題(1)】

<設問>
Q1[L1]Appreciation of the noblest and purest pleasureを動詞表現に戻せ。
Q2[L2]Thatからはじまる文を訳せ。
Q3[L3]to不定詞句内部の文型を答えよ。
acquired → 後天的に得られる

 

<解答・解説>
Q1 appreciate the noblest and purest pleasure
・この表現に戻せるので、Appreciation of the noblest and purest pleasureは、この戻した動詞表現として訳し、かつ、単に「~を味わうことは」とするのではなく、「~を味わう力は」とすると、意味の通りやすい訳となる。

Q2  そのことが教育の目的である。つまり、高尚な楽しみを可能にする力を獲得することを可能にすることが教育の目的なのである。

・what節の元の平叙文は次の通り。

Education is for X.(教育はXのためにある/教育はXのためである)

この文はisを「存在」の意味で取れば第1文型であり、be動詞を「である」と取り、前置詞句をCと考えれば第2文型。このXの部分を尋ねた文が

What is education for?

これを名詞節にしたのが、本文のwhat education is for。この表現の訳は次の通り。

[whatを疑問代名詞として訳した場合]
教育は何のためにあるのかということ

[whatを関係代名詞として訳した場合]
教育があるためのもの→教育の目的

toV句は、thatの同格。伊藤先生の訳のように、toV句の訳を繰り上げて訳してもよい。

Q3  第5文型パターン③
・oneは「一般の人」。

 

【6.2例題(2)】

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L4]exportsを訳せ。
Q3[L5]ourselvesの要素を答えよ。
Q4[L5]Yetからはじまる文の文型を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・thinkの後ろは「It is ~ of 名詞 toV句」の型。COMPLETEのp.206参照。
・L2のwhileを「間に」と訳したのでは意味が通らない。COMPLETEのp.314で扱った「S1V1  while S2V2」という型で、「S1V1だが、(一方)S2V2だ」という意味のものだと判断する。問題はS1V1が何かである。
形のうえでわかりやすい候補はMany people today thinkと、it is very wrongであるが、いずれもS2V2とは対比の内容にならない。そこで、直前のkeep us all short of nice things at homeが、対比内容との対比ではないかと判断する。ただ、この表現にはSがないので、今回は「S1V1 while S2V2」ではなく、「V1 while S2V2」というやや変則的な型である。この異形に対応する力が必要。
・なお、伊藤先生は「V1だがS2V2」と訳さずに、逆に「S2V2だがV1」としている。対比関係にあるものは、どっちの方向から述べても同じだと言えるので(COMPLETEのp.314にある2番目の文も、訳し上げて「夫は流暢に英語をしゃべるのに、私は苦手だ」としても間違いではない)、どちらでもいいと言える。
・keep us all short of nice things at homeの部分は第5文型だが、Oが2つある。usと、これと同格のallである。そして、Cである形容詞のshortが、前置詞句のof句によって修飾されているのでC全体が長い。

Q2  輸出品
・exportが複数形になると、「輸出」ではなく「輸出品」または「輸出額」という意味になる。importも同じ。辞書参照。

Q3  S
・weと同格。useのOはourselvesではなく目的格の関係代名詞のthat。

Q4 第5文型(パターン①)
・形式目的語-真目的語の構文。
・文末のhimselfは、主語のthe mechanicと同格。

 

【6.3 例題】

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L3]Manからはじまる文を訳せ。
・maintain himself → 「生活する」

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・伊藤先生の「ともにしている」は、「共有している」「分かち合っている」あたりのほうがよい。
・the most adaptableは「the+形容詞」。この表現は「~な人」「~なもの」という意味で用いられることが多い。
・an honourは、is one of the most adaptable of all living thingsという内容と同格。第1文は、COMPLETEのp.339で扱った「文全体+名詞(※この名詞が文全体と同格)」に限りなく近い構造の文。
・his constant companionsとthe dogs and the houseflyも同格。

Q2  和訳参照
・high in the mountainsは、highが動詞修飾語としてはたらく副詞で、その後ろの前置詞句がこれを修飾する。highだけでは、どのような領域の高い部分かわからない。
・L3~L4のas a populationと、L5のIndividuallyは対比になっている。「人間は集団として(as a population)こんなことができ、個人レベルでは(individually)こんなこともできる。人間は本当に適応力がある。だけど……」と最後にオチが来るという流れ。

 

【6.4 例題】

<設問>
Q1[L2]wouldの意味はCOMPLETEのp.239の表にある意味のうちどれか。
Q2[L5]Peopleからはじまる文を訳せ。
Q3[L7]DownからL9のprivilegedまでを訳せ。
Q4[L8]twoの後ろに省略されている語を答えよ。
X is well to do.  → 「Xは裕福だ」

 

<解答・解説>
Q1  習慣・習性

Q2  和訳参照
・もし、People well to do …という形であれば、Peopleが名詞であり、wellが形容詞なので、「名詞と形容詞のぶつかり」で、『英語の基本』p.367で扱った項目だと見抜きやすいが、この例では、形容詞の前に、これを修飾するmoderatelyがあり、さらにこれを修飾するonlyがあるので、「形容詞wellが、名詞修飾語としてはたらくまとまりを形成する」ということが見抜きにくくなっている。

Q3  下って、サラリーマンや下層階級よりわずかに上の人々の間では
・Downは副詞で「(人の階層のレベルが)下って」、そして、これを具体的に述べたのがその直後のamong句。副詞と前置詞句の同格はCOMPLETEのp.339で既習。
・those only a notch or two above the under-privilegedの部分のポイントは3つ。まずは「those=people」だと見抜けるか。次にabove句がthoseを修飾すると見抜けるか。最後にtwoの後にnotchが省略されていると見抜いたうえで、only a notch or twoが前置詞句を修飾していることがわかるか。「前置詞句を修飾する数値表現+前置詞句」はCOMPLETEのp.305で既習。

Q4  notch

 

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Chapter7 It ... that ...

【7.1.2】 

<はじめに>
itとthatが用いられた表現として、次のものを知ってください。

***********************************

<前文> It is not that SV.(だからといってSVというわけではない)

***********************************

前に文があり、これを受けて「だからといって…ではない」ということを述べる表現です。例文を示します。

I didn't go to Tom's concert last night.  It is not that I hate Tom.
(私は昨晩トムのコンサートに行かなかった。だからといってトムが嫌いなわけではない)

この表現と連動して頻繁に用いられるものに、次の表現があります。

***********************************

It is (simply/just) that SV.((単に)SVというだけのことだ)

***********************************

例文を見ましょう。

I didn't go to Tom's concert last night.  It is not that I hate Tom.  It is just that I was too tired.
(私は昨晩トムのコンサートに行かなかった。だからといってトムが嫌いなわけではない。単にすごく疲れていただけのことだ)

<設問>
Q1[L2]Itから始まる文を訳せ。
Q2[L3]Itから始まる文を訳せ。

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・<はじめに>の解説で扱った表現そのまま。

Q2 和訳参照
・これも同じ。

 

【7.1例題】

<設問>
Q1[L2]the struggleから文末までを訳せ。
Q2[L4]Becauseから始まる文を訳せ。
Q3[L6]the intensityから始まる文を訳せ。

<解答・解説>
Q1 和訳参照
・この文を正確に理解するためには次の3つの関門をくぐらなければならない。

①since節がdeadlyで終わるということ見抜く。
②sinceは「~以来」ではなく「~ので」という意味であるということを見抜く。
③it must be that ~は「~に違いない」ということを見抜く。

・②については、COMPLETEのp.137参照。
・③については、例文篇のChapter7の①の<イントロダクション>のところで、次のことを既習。

***********************************

It may/might be that ~ .(~かもしれない)
It will/would be that ~ .(~だろう)
It must be that ~ .(~にちがいない)
It cannot/couldn’t be that ~ .(~のはずがない)
It seems that ~.(~のようだ)
It appears that ~.(~のようだ)
It happens that ~.(たまたま~)
It chances that ~.(たまたま~)
It turns out that ~.(~ということが判明する)
It occurs to X that ~.(Xに~ということが思い浮かぶ)
It follows that ~.(~だということになる)
It is simply/just that ~.(単に~だということだ)

***********************************

Q2 和訳参照
・このopposedは、もはや形容詞だと考えられるもの(辞書参照)。
・it follows thatは上のリストで既習。
・not necessarilyは部分否定。COMPLETEのp.355で既習。ここが「必ずしも~ない」という意味なので、こことの相性を考えて、because節は「~だから」ではなく「~だからといって」と訳す。するとこの部分全体は「~だからといって、必ずしも…ということにはならない」となり、自然な和訳となる。

Q3 彼らの敵対心の強さは、彼らの見解の違いの尺度には全くならない→彼らの敵対心の強さは、彼らの見解の違いを測る尺度には全くならない。
・X is no ~.という型の文。COMPLETEのp.347で既習。

 

【7.2例題】

<設問>
Q1[L4]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q2[L4]the “pure”から始まる文を訳せ。
Q3[L6]Itは何を指すか。1語で答えよ。
Q4[L6]Itから始まる文を訳せ。
Q5[L9]what is obviously incorrectを訳せ。
Q6[L10]however unconsciously on their partを訳せ。
Q7[L12]discoveries that have remained without possible application for many decadesを訳せ。
Q8[L13]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。

<解答・解説>
Q1 B-0(同格)
・thatの後ろにS、C、O、前Oの欠けがない。
Q2 「純粋」科学者は、外部の世界の状況とは全く関わりなく、真空状態の中で仕事する。
・unrelatedは形容詞として処理できる。文全体は「SV …+形容詞からはじまるまとまり」という構造であり、「英語の基本」のp.369で既習のものだが、本文は、そのページで見た例と異なり、「形容詞からはじまるまとまり」が、SV…の前ではなく後ろにある。また、形容詞が副詞のcompletelyによって修飾されているので、「副詞からはじまるまとまり」となっている。
・伊藤先生は、このunrelated句を訳し下している。なぜだろうか。それは、これが分詞構文の一種だからである(COMPLETEのp.369参照)。分詞構文には訳し下しのパターンがあるが(COMPLETEのp.316参照)、このような「形容詞からはじまるまとまり」もまた、分詞構文の一種なので、訳し下しが可能なのである。

Q3 this
・一見すると形式主語-真主語の構文だが、that節はemphasizeのOとしか解釈できない。すると、itは何らかの名詞を受けるものだと判断する。itはL3のthisを受けているのである。
・ちなみにこのthisは、前文を受けている。そしてitがこのthisを受けている。このような「文→この文をthisで受ける→このthisをitで受ける」という展開は頻繁に見られる。

Q4 和訳参照
・that節の内側は、「主節+従属節(副詞節)」という構造だが、副詞節が主節の内側に挿入されている。
・主節(the scientist should be regarded as an element in the social picture of his time)は、第5文型パターン①の受動態。
・副詞節(however節)の内側には「be動詞の省略」がある。つまり、subjectの後ろにisが省略されているのである。副詞節の内側で「主語+be動詞」が省略される例はCOMPLETEのp.330で扱ったが、このようにbe動詞のみが落ちることもある。この省略は、特に複合関係詞(この言葉は「英語の基本」のp.282参照)の内側において見られる。他の例を1つ挙げておこう。

 Whatever your age, you can join the party.
(何歳だって、そのパーティーに参加できるよ)

ageの後ろにisが省略されているのである。

Q5 明らかに誤ったことなのだが
・【15.1.3】の<はじめに> で、what節が「~なことには」「~なのだが」という意味で、副詞的に文全体や語句を修飾することがあるということを述べた。
・このwhat節は、直後のthat節に対して「これは明らかな誤りだ」と註を加えている。ただ、このwhat節は「~なことだが」とすると、他の部分とうまくつながらないので、伊藤先生は、imply+that節の部分の和訳と融合させて「~というような、明らかにまちがったことを言っている」としている。非常に上手い。

Q6  彼らの側がどんなに無意識でも
・on one's partは、「~の側で」「~の側の」。
・【15.1.10】で、however節においては「気ままな省略」が起こりやすいということを述べた。気ままな省略が起こるのは、省略してもそのまま意味が通じるからなのであり、読み手も、原則としては残された語句をそのまま拾っていけばよい。ここではunconsciously on their partが残されているので、however節の訳は「彼らの側どれほど無意識でも」となる。

Q7  何十年間も応用されないままになっている発見
・直後がhave remainedという述語なので、thatは主格の関係代名詞。
・remainは「ままである」という意味で、第2文型で用いられる一般動詞だが(COMPLETEのp.43参照)、この文では、Cが形容詞や名詞ではなく前置詞句であり、この点難しい。「第2文型でVがbe動詞ではなく一般動詞」「第2文型でCが形容詞、名詞ではなく前置詞句」という特徴が重なっており「二重で難しい第2文型の文」だといえる。

Q8 A-0
・文頭がIt is clearであり、itが不明なので、これを受ける真主語が現れるのではないかと予想しながら読み進め、このthatを見て、これが真主語ではないかと判断し、thatの後ろが完全な文であること、そして、意味のうえでも、これを真主語とする形式主語-真主語の構文と解釈して問題がないことから、その判断を正しいものと結論づける。

 

【7.3.1】

この問題は、例文篇で飛ばしましたが、ここでも扱いません。必要とされる大量の解説を施してまで扱うことに必然性が見いだせない文だといえます。

 

【7.3 例題(1)】

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L2]shoreの後ろに省略されている句を補え。
Q3[L4]It isから始まる文を訳せ。

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・Sを強調した強調構文。文は否定文。

Q2 that is most perilous to the ship
・繰り返しの部分なので、省略されている。つまり第2文も、Sを強調する強調構文なのである。

Q3 和訳参照
・動詞修飾語としてはたらくwhen節を強調している。強調される部分が長いので、終わりにカンマが打たれている。

 

【7.3 例題(2)】

<設問>
Q1[L2]itからL3のconvince himまでを訳せ。
Q2[L3]andは、どの部分どうしを結ぶか。それぞれの最初の語と最後の語を答えよ。
Q3[L6]itから文末までを訳せ。
the Englishman → 英国人 ※英国人一般を指す

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・Sが強調されている強調構文。本文では、thatではなくwhichが用いられている。

Q2  itからhimまでと、untilからonまで。
・andは、前半の強調構文と、後半のhis doggedness will make him hold onを結ぶが、この後半の文は、副詞節のuntil節によって修飾されているので、このuntilの部分も後半に含まれる。

Q3 英国人が戦術を変えるのは、いくつかの戦闘にやぶれた後だけである→いくつかの戦闘にやぶれた後にはじめて英国人は戦術を変えるのである。
・副詞節のafter節が強調されている強調構文。after節はonlyによって修飾されている。

 

【7.3. 例題(3)】

<設問>
Q1[L3]1つ目のofの前に2語を補え。
Q2[L5]Whyから始まる文において省略されている部分を補って、完全な文にせよ。
Q3[L6]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか、あるいはどれでもないか。
Q4[L7]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか、あるいはどれでもないか。
Q5[L8]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか、あるいはどれでもないか。
・if possible→「可能なら」

<解答・解説>
Q1 the history
・共通部分の省略。なお、仮に「3語を補え」であればabout the history。 

Q2  Why should he not know something about the history of the language which he speaks?

Q3 B-0(同格)
・that節はbeliefの具体的内容を示す。

Q4 B-0(同格)
・上に同じ。つまり、beliefを修飾する同格のthat節が2つあるという構造。

Q5  どれでもない
・強調構文のthat。この文は全体が次のような構造。

It(強調構文のit)  is  前  前O  前Oに対する同格that節による修飾×2 that(強調構文のthat) S 丸V be Ved.

・つまり例文は、前置詞句(これは動詞修飾語としてはたらく。been writtenを修飾する)が強調されている強調構文なのである。但し、強調されている部分のうち、前Oが、2つの長いthat節よって修飾されているので、Itに対応する強調構文のthatがなかなか出てこない。逆に行えば、強調されている部分が非常に長い。本文では「ようやくここで強調されている部分が終わります」という合図として、カンマが置かれている。

 

 

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Chapter8 意味上の主語

【8.1例題(1)】 

<設問>
Q1[L1]このofは(    )のofである。
Q2[L2]thereから文末までを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1 同格
・「名詞+同格のof+動名詞」という連なりはCOMPLETEのp.338参照。

Q2 和訳参照
・for the parents first approachedは意味上の主語。first approachedは名詞修飾語としてはたらくVed句。よってthe parents first approachedは「最初に近寄られた親」。もちろん「by their children」が省略されている。ただ「最初に近寄られた親ではぎこちないので工夫する。
・to put句は、tendencyを修飾する同格のtoV句。
・the otherは「2つあるうちのもう片方」。つまり、「もう一方の親」ということ。

 

【8.1例題(2)】

<設問>
Q1[L2]oneから文末までを訳せ。
Q2[L5]rowing crewを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1 彼らのうちの1人が絶えず全員の活動を同じ目的に差し向ける。
・おおまかな文構造は、A direct B towards C.である。述語動詞のdirectは3項動詞。Bに当たるものがactivities of all。このallが名詞だと見抜いたうえで、allとtowardsの間に区切れ目を見いだせるかが勝負。

Q2 漕手
・「ing形の動詞+名詞」においては、動詞に進行の意味がないことが多い。そして、「~のための」という意味になること多い(「英語の基本」のp.328~p.390参照)。これも同じ「漕ぐための乗組員」とは、つまり漕ぎ手のことだ。

 

【8.2例題(1)】

<設問>
Q1[L2]all of themの要素を答えよ。
Q2[L3]withの前に補うことができる語を答えよ。
Q3[L4]whichは目的格だが、どの語の目的語か。

 

<解答・解説>
Q1  意味上の主語
・その後ろに3つの分詞構文が続く。

Q2  being
・being students …と、holding all …と、being with a …の3つが等位接続詞で結ばれている。仮にこの3つが「AでBでC」という意味関係なら、A (and) B and Cだが、「AでBだがC」なので、A and B but Cという形になっている。beingの省略を見抜けたうえで、この3つが並列の関係にあるということを見抜けるかが最大の勝負。
・これらの分詞構文は長いので、無理に訳し上げようとせず、訳し下したほうがよい。伊藤先生もそのようにしている。

Q3 shareとcontribute

 

【8.2例題(2)】

<設問>
Q1[L3]drawn句の最後の語を答えよ。また、この句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q2[L4]andは何と何を結ぶか。最初の2語どうしで答えよ。
Q3[L4]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q4[L6]eachの要素を答えよ。
Q5[L7]eachの要素を答えよ。
・gifted → 「才能のある」

 

<解答・解説>
Q1 time     B-2
・drawnは「引く」だが、直後にto each otherがあるので「お互いに引かれあっていた」という意味だとわかる。そして、これを前にあるa group of gifted young men and womenに修飾させると意味も自然なものとなる。
・to句も、by句も、drawnを修飾する。byはOがa common loveとa proud faithの2つである。loveを修飾するものは短いof natureだが、faithは長い同格のthat節によって修飾されている。このthat節の終点が同時にby句の終点であり、またdrawn句の終点である。

Q2 a commonとa proud
・全体で答えれば、a common love of natureと、a proud faith that they were the forerunners of a new time

Q3  B-0(同格)
・faithの内容を説明するthat節である。

Q4 意味上の主語
・eachの直後にはbeingが省略されている。補って完成させたbeing a specialistは分詞構文。つまり、each a specialistは「意味上の主語が加わった分詞構文で、beingが省略されているもの」である。

Q5  意味上の主語
・直後にbeingが省略されているという点も同じ。この2つの「意味上の主語が加わった分詞構文」が、yetによって結ばれている。
・これらの分詞構文は長いので、訳し下したほうが自然な訳となる。

 

【8.2例題(3)】

<設問>
Q1[L2]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q2[L3]Behindからはじまる文の文型を答えよ。
Q3[L4]asを訳せ。
Q4[L6]andは何と何を結ぶか。それぞれの最初の語と最後の語を答えよ。
Q5[L7]whileの後ろに2語を補え。
as before → 「それまでと同じように」

 

<解答・解説>
Q1 B-0(同格)
・agreementの内容を説明する。

Q2  第1文型
・「動詞修飾語+V+S」の倒置。Behind thisが動詞修飾語。layはlieの過去形。

Q3  ~につれて

Q4  America's rightからdangerまでと、imperialisticからvictoryまで
・L5のwithは付帯状況のwith。このwithの後ろは「名詞+①Ving、②Ved、③形容詞、④前置詞句」の4パターンがあるが(「英語の基本」のp.374~p.377参照)、本文では④のパターンと①のパターンがandで結ばれている。「解釈教室」p.153の上にある図を参照のこと。

Q5  it is
・itはthe publicを受ける。何度も扱っている、副詞節における「S+be動詞」の省略。
・L11のas never beforeは、as beforeが「これまでと同じように」なので、「これまでに一度もなかったように」「かつてなかったほど」という意味になる。

 

【8.3例題】

<設問>
Q1[L1]repeatを訳せ。
Q2[L2]peopleからはじまる文の文型を答えよ。
Q3[L2]it doesを4語で書き換えよ。その際には目的語を補うこと。
Q4[L2]Theからprovedまでを訳せ。
Q5[L3]itは何を指すか。
Q6[L3]itsの要素を答えよ。
・by dint of → ~の力で、~によって

 

<解答・解説>
Q1  繰り返し述べる
・単に「繰り返す」ではなく「述べる」の意味を含むことに注意。

Q2  第5文型パターン③

Q3 this generation lacks leisure

Q4  それの間違いは証明されたものと考えられることが可能だろう→それが間違っているということが証明されていると考えてよいだろう
・mightは可能の意味だが、過去形なので控えめ。推量の意味(かもしれない)で取っても問題はないだろう。
・文全体の構造が取りにくいが、英和辞典でholdを引くと、「SVO(to be)C」という表記がある。そしてここに「思う」「考える」という訳語がある。つまり、holdは第5文型パターン①で用いられ、この場合は「思う」「考える」という意味なのである。
provedは過去分詞形である。過去分詞形は一種の形容詞だと考えることができる。ここでは「証明された」という意味の形容詞だと考えよう。すると、本文の構成は「S 丸V be Ved to be C.」となり、「第5文型パターン①で、to beが存在する文が受動態になったものに対して法助動詞が加わった文」だとわかる。類例は「COMPLETE」のp.39の上で既習(但し、この例では、述語部分に法助動詞は加わっていない)。

Q5  (that) this generation lacks leisure

Q6  意味上の主語
・前置詞byのOは動名詞のbeing … regret。これに対して意味上の主語のitsが加わっている。
・L7のman'sも同じく意味上の主語。

 

【8.4例題(1)】

<設問>
Q1[L1]文頭からL3のoccurrencesまでを訳せ。
Q2[L4]andは何と何を結ぶか。それぞれの最初の語と最後の語を答えよ。
Q3[L4]the rude implementsからlivesまでを①、②の関係に戻せ。なお、②の文はsuchからはじめること。

 

<解答・解説>
Q1 自然科学の起源は原始民族による、ゆっくりかつ無意識の、自然現象の観察に求められうる→自然科学の起源は、原始民族が、ゆっくりと、また無意識に、自然現象を観察したことに求めることができる。
・areをVと考え、to be sought以下をCと考えると不自然な意味になる。よって読み方を変え、areを助動詞だと考える。同様の構造の文は「COMPLETE」のp.221で既習。The starで始まる文である。この文と同じく本文のareも「可能」の意味。
・the slow and unconscious observation by primitive races of men of natural occurrencesの部分は、名詞構文であり、次の文に戻るということが見抜けるかが勝負。

Primitive races of men slowly and unconsciously observed natural occurrences.

本文ではobservationとof natural occurrencesが離れているので、of natural occurrencesのofが目的格だということが見抜きにくい。

Q2  in(L1のin)からbodiesまでとin(L4のin)からlivesまで
・2つのin句を結ぶのだが、いずれも前Oに長い修飾語が加わっており、in句全体が長くなっている。

Q3 ① the rude implements
② Such men strove to increase the security and comfort of their lives by the aid of the rude implements.
・【9.3.2】の<はじめに>で、関係代名詞節の形成に関して、次のルールを示した。

****************************

①の名詞が②の中で前置詞のOとしてはたらいており、この前置詞句が名詞修飾語である場合は、②の文は、次の手順に従って形容詞節になることもある。

手順1 ②の文の中にある①の名詞を、関係代名詞whom,whichに代える。
手順2 「名詞+前置詞+関係代名詞」を文頭に移動させる。        

・但し、前置詞句によって修飾されている名詞の要素がSである場合は、移動はない。 
・前置詞句によって修飾されている名詞が前置詞の目的語である場合は、前置詞ごと移動させるのが原則。

****************************

・上のペアは「前置詞句によって修飾されている名詞が前置詞の目的語である場合」。よってbyから前に出ている。
・L4のin the graduallyから文末までの直訳は「その助けによって人が自分たちの生活の安全と快適を増そうと努力した原始的な道具に対する、次第に獲得された統御において」。ここから工夫して、「その助けによって自分たちの生活の安全と快適を増そうと努力した原始的な道具を、次第に使いこなせるようになっていたところに」とできる。これがbe sought(求められる)にかかるのである。かなり日本語になりにくいので伊藤先生はかなりの工夫をした訳にしている。

 

【8.4例題(2)】

<設問>
Q1[L1]Affection of parent for childrenを訳せ。
Q2[L5]failure of the family to provide the fundamental satisfactionを文表現に戻せ。
Q3[L6]itは何を指すか。
Q4[L6]whichの要素を答えよ。
Q5[L5]Thisからはじまる文のSとVをそれぞれ1語で答えよ。
・in fact → 実際のところ、事実
・parties(party) → 当事者

 

<解答・解説>
Q1 親の、子供に対する愛情
・【8.4.10】と同じだが、8.4.10は、the love of the parents for their childrenをThe parents love their children.という表現に戻すことができたのに対し、本文ではaffectionが「愛情」という意味であるのに対し、動詞affectは「愛する」という意味ではないので、Parents affect children.とは戻せない。あえて戻せばParents love children.となる。

Q2  The family fails to provide the fundamental satisfaction.
・「SV+toV句」という文の表現を名詞構文にする際には、toVはそのままの形で残す。
・上の文が本文の名詞構文になる経緯をたどってみよう。まずは動詞のfailsを名詞のfailureにする。そして修飾語のthe familyを主格のofを用いたうえでfailureの後ろに置く。toV句はそのまま→完成。
・名詞failureには「失敗」という訳があるので、本文のfailureもこの言葉で訳したくなるが、するとやや不自然である。上の文に戻ることを見抜き、fail to Vは、「Vできない」「Vしそこねる」という意味だということを考慮に入れ、「家族がVできないこと」と訳す。名詞構文は、戻した文を基本として訳すとうまくいくことが多いのである。

Q3  the family

Q4  O
・yieldingのOである。このyieldingまでがwhich節。

Q5 S→failure    V→is(L6の2つ目のis)

・主語であるThis failureをof句とtoV句が修飾し、toV句の中にあるsatisfactionをwhich節が修飾する。そして、このwhich節の終わりにようやく、This failureに対するVであるisが登場する。

 

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Chapter9 関係詞

【9.1例題(1)】

<設問>
Q1[L1]The building up of a tasteを動詞表現に戻せ。
Q2[L1]forを訳せ。
Q3[L1]those booksからL3のpreservationまでを、①、②の関係に戻せ。なお、この   際にはgeneration after generationは削除して考えること。
Q4[L2]discriminating readersを訳せ。 
Q5[L3]Asを訳せ。
Q6[L5]forの品詞を答えよ。


<解答・解説>
Q1 build up a teste
・The building up of a tasteは、builid upという句動詞を含む上の表現を名詞構文にしたもの。builidの名詞形がbuildingなので、build upの名詞形はbuilding upとなる。

Q2  ~に対する

Q3 ① those books
   ② Genuinely discrimination readers have decided (that) those books are worthy of preservation.
・①の名詞が、②の文の中のthat節の内部のSとしてはたらく例。何度も扱った。

Q4  慧眼の読者
・discriminatingは、もちろん動詞discriminateのing形だが、もはや形容詞として辞書化されている。辞書参照。 

Q5  つれて

Q6  (等位)接続詞



【9.1例題(2)】

<設問>
Q1[L2]onesを別の語で書き換えよ。
Q2[L4]WeからL5のnight after nightまでを訳せ。
Q3[L6]allowed句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q4[L6]allowed句の内側の文型を答えよ。
・night after night → 「毎晩」「来る夜も来る夜も」
・have yet to V → まだVしていない


<解答・解説>
Q1  pupils

Q2  和訳参照
・前置詞句through any and every programmeは、文法上は動詞sitを修飾するが、「どんな番組、すべての番組をも通過して座る」は意味不明。ここで、以下の文を見てほしい。

  We walked to the station.

  この文の前置詞句to the stationも動詞を修飾するが、訳し上げて「私たちは駅へ歩いた」とするよりも、訳し下して「私たちは歩いて駅まで行った」としたほうがよい。この際には「行った」という動詞を補う。
  このように、動詞修飾語としてはたらく前置詞句の中には、訳し下し、かつ、動詞を補うとうまくいく例が少なくない。
  本文も同じ。「座って、ありとあらゆる番組を通過する」と訳し、ここから工夫して伊藤先生の訳のようにする。「番組を通過する」ということは番組を最後まで観るということである。

Q3 C-3 

Q4 第5文型パターン③の受動態
・allowという動詞は、allow X to V …(XにVするよう許す)という型が典型的な用いられ方。つまり第5文型パターン③で用いるのである。これを受動態にするとX is allowed to V …となり、これが分詞構文となるとbeing allowed to V …となり、ここからbeingが落ちたものが allowed to V …である。



【9.2例題】

<設問>
Q1[L1]thingsの後ろにはthatが省略されている。このことを考慮に入れたうえで、thingsからL2のcomposingまでを①、②の関係に戻せ。
Q2[L5]howからL6のcomposeまでを、疑問詞疑問文に戻せ。また、この疑問詞疑問文を平叙文に戻せ。
Q3[L7]involvedは過去形か、それとも過去分詞形か。
Q4[L8]includingの品詞を答えよ。なお「動詞」は解答から除外すること。
Q5[L8]from句はどこを修飾するか。
Q6[L10]2つ目のItからL11のdoまでを訳せ。
Q7[L12]the character of a special virtueを訳せ。


<解答・解説>
Q1  ①  things
      ②  Most people want to hear things discussed  in relation to composing.
・文全体は第5文型パターン⑤。①の名詞は②の文の中で、SVOCのOとしてはたらく。

Q2  How natural is it for the composer to compose?
      It is natural for the composer to compose.
・形式主語-真主語の構文。for the composerは意味上の主語。

Q3  過去分詞形
・1語で後ろからproblemsを修飾する。「英語の基本」のp.332参照。

Q4  前置詞
・もちろん、本来は動詞includeのing形。前置詞化しており、辞書化もされている。

Q5  visualize

Q6  作曲家は作曲をするためにたまたまこの世に生をうけた。
・Itはcomposingを指す。L11のthatは目的格の関係代名詞で、同じ行の最後の語doのOとしてはたらく。よって直訳は「作曲は、作曲家がたまたまそれをするために生まれたものだ」。ただ、日本語ではこのような言い方はしない。ではどうするか。something以下を①、②の関係に戻してみよう。

①  Something
②  The composer happens to have been born to do something.

somethingは、意味の上では、L10の2つ目のIt(つまりcomposing)である。意味上「S=C」なので。これをふまえたうえで、somthingの位置にcomposingを入れよう。すると次のようになる。

  The composer happens to have been born to do composing.
  
この文を訳せば、全体の文構造は異なるが、Itからはじまる文の全ての情報が含まれることになる。よって、伊藤先生はこの文を訳したものを、この部分の訳として当てている。
 
Q7  特別な美徳という性格
・「特別な美徳の性格」では不自然。ofを同格のofだと解釈し、「という」と訳語を引き出せるかが勝負。



【9.3例題(1)】

<設問>
Q1[L1]pastの品詞を答えよ。
Q2[全文]全文を訳せ。


<解答・解説>
Q1  前置詞
・「~を越えて」という意味。よって、文頭からL2のovercrowdingまでの訳は「心地よいざわめきやせわしさが、それを越えると憎むべき混雑に変わる点がある」。関係代名詞の前にある前置詞は訳さないのが原則だが、ここでは訳したほうが(「それを越えると」)わかりやすい。

Q2 和訳参照
・heightening句もrobbing句も、「COMPLETE」のp.316で扱った「訳し下すVing句」だが、これがnotとbutで結ばれている(not ~ but …は「COMPLETE」のp.346参照)。
・訳し下す際に、上の「心地よいざわめきやせわしさが、それを越えると憎むべき混雑に変わる点がある」をそのまま利用すると、「心地よいざわめきやせわしさが、それを越えると憎むべき混雑に変わる点があり、喜びを高めず、かえってそれを奪うものとなるのである」となり、前半と後半の接続がやや悪い。よって、伊藤先生は前半部分を工夫して「楽しくこころよいざわめきやせわしさも、ある程度をこえると、憎むべき混雑に変わって」としている。



【9.3例題(2)】



<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L3]powersから文末までを①、②の関係に戻せ。


<解答・解説>
Q1  和訳参照
・「It  be動詞  形容詞 that …」という連なりなので、形式主語-真主語の構文。andによって2つのthat節が結ばれている。
・2つ目のthat節の内側は、「動詞修飾語+VS」の倒置。但し、Vの前に法助動詞がある。
・to do evilは形容詞的用法のうちの「同格」。

Q2 ①  powers
     ②  The exercise of powers means disaster.
・改めて以下を見よう。

****************************
①の名詞が②の中で前置詞のOとしてはたらいており、この前置詞句が名詞修飾語である場合は、②の文は、次の手順に従って形容詞節になることもある。

手順1 ②の文の中にある①の名詞を、関係代名詞whom,whichに代える。
手順2 「名詞+前置詞+関係代名詞」を文頭に移動させる。        
・但し、前置詞句によって修飾されている名詞の要素がSである場合は、移動はない。 
・前置詞句によって修飾されている名詞が前置詞の目的語である場合は、前置詞ごと移動させるのが原則。
****************************

上のペアは「但し、…」の例。of powersはSであるthe exerciseを修飾するので、移動はない。関係代名詞に変えるだけで形容詞節が完成する。
・この第3文の直訳は「そのような知識は、それの行使が災害を意味する力に至る」。ここから工夫する。



【9.3例題(3)】


<設問>
Q1[L1]第1文の文型を答えよ。
Q2[L5]which節は全部で何語から成るか。


<解答・解説>
Q1 第1文型
・文全体は「動詞修飾語+VS」の倒置。liesがV。
・light waves to which the senses remain insensibleの直訳は「感覚が知覚できないままの光波」だが、ここはremainに「ままである」という意味を読み込むとやや不自然となる。このremainはisに近いものとしてとらえてよい。伊藤先生も「まま」という訳語は出していない。

Q2  11語
・節の先頭はL5の最初のof。all sorts of light waves以下を①、②の関係に戻すと次のようになる。

①  all sorts of light waves
②  He would otherwise have been ignorant of the existence of all sorts of light waves

①の名詞が②の中で前Oとしてはたらく。そして、その前置詞句は名詞existenceを修飾する。そしてそのexixtenceは前置詞ofのOなので、このofの部分から文頭に出ている。前の問題で確認したばかりの***********************************の内側の、最後の項目、つまり「前置詞句によって修飾されている名詞が前置詞の目的語である場合は、前置詞ごと移動させるのが原則」に従っている。



【9.4例題】



<設問>
Q1[L1]文頭からRomeまでを訳せ。
Q2[L3]to seeから文末までを訳せ。
Q3[L4]The disappointmenからlastまでを訳せ。
Q4[L5]emotionsの要素を答えよ。
Q5[L5]the emotionsからarouseまでを①、②の関係に戻せ。
Q6[L6]Possiblyからはじまる文の比較対象語を答えよ。
Q7[L7]shouldを訳せ。
・it is worth while Ving→「Vする価値がある」


<解答・解説>
Q1 私は何年もの間ローマに行きたいと望んでいた。
・long for ~(~を切望する)という成句があるが、本文はこの例ではなく、long to V(Vすることを望む)が骨格。つまりI long (for years) to go to Rome.と読むのである。for yearsは「何年もの間」「長年」。

Q2 そんなにも、その歴史に値しない町を見るために
・toV句は動詞修飾語としてはたらく副詞的用法。goingを修飾する。
・cityの後ろは、形容詞のunworthyが名詞修飾語としてはたらくまとまり
を形成しているということを見抜けるかが勝負。soがunworthyを修飾するので、「形容詞からはじまるまとまり」ではなく「副詞からはじまるまとまり」となっている。

Q3  失望は続かなかったと言えるかもしれない。
・主節挿入。 I may say that the disappointmen did not last.というのが本来の形。

Q4  O
・他動詞arouse以下は「arouse+これを修飾する前置詞句のat first sight+arouseのOであるemotions」という構造。他動詞とOが離れるていることに耐え、「VO」の関係を見抜かねばならない。

Q5  ①  the emotions
      ②  We expect them to arouse the emotions.
・②の文は第5文型パターン③。Cの内側は「VO」という構造。①の名詞は②の中で、このOとしてはたらく。

Q6  if we got all we dreamed ofとby our failure to get it
・次の文を見よ。

People sometimes achieve more if they have little money than if they have much.(人はしばしば、お金がほとんどない時に、たくさんある時よりも、より多くのことを成し遂げる)

・この文では、if節とif節が比較対象語である。同じ形のものどうしが比較対象語なのでとてもわかりやすい。ところが本文では、比較対象語が従属節のif節と、前置詞句のby句なので、クッキリと「比較対象語である」という感じがしない。ただ、比較対象語は要素が同じであればよいので、if節も、by句も動詞修飾語としてはたらくことができるという点で、お互いに比較対象語となれる条件を満たしている。
・our failure to get itは名詞構文。We fail to get it.(私たちがそれを手に入れられない)が元にある。by our failure to get itは、「私たちがそれを手に入れられないことによって(失望する)」→「私たちがそれを手に入れられない場合に(失望する)」と考える。つまり、by our failure to get itは、実質的には、if we fail to get itの意味だと見抜ければ文全体の意味が取れる。

Q7  はずだ
・if節は仮定法過去の条件節。weからdisappointedまではその帰結節。仮定法の帰結節で用いられているshouldは「べき」ではなく推量の「はずだ」という意味である。

 

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Chapter10 修飾語の位置(1)

【10.1例題(1)】

<設問>
Q1[L2]whichの先行詞は何か。を答えよ。
Q2[L3]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q3[L4]thereから文末までを訳せ。


<解答・解説>
Q1  importance
・直前のtraditionやその前のformationを先行詞だと判断すると、意味が通らない。意味のみを根拠にimportanceが先行詞だと判断する。
・which節の内側は形式主語-真主語の構文。whichは、これの真主語の中のV(overestimate)のOとしてはたらく。
・このwhichを無理にimportanceにとして訳し上げようとすると、かなり読みにくい訳となるので、伊藤先生の訳ではwhich節の前で切って訳し下している。

Q2  B-0(同格)
・L4のthatも同じ。

Q3  旧世界に降りかかることになっている運命とは別の運命がアメリカ人を待っている。
・例文篇のChapter5の「④ 特殊構文の倒置形」の[イントロダクション] のところで、次のことを知った。

************************
「There be動詞 名詞.」のbe動詞の位置に一般動詞が置かれ、「There 一般動詞 名詞.」という型になることがある。
************************

************************
述語の位置に受動表現が置かれた「There be Ved 名詞.」という型もある。
************************

  本文のthereからdestinyの部分が、「There be Ved 名詞.」だと見抜けるかが最大の勝負。for its citizensは修飾語。be reservedには「運命づけられている」という意味がある(辞書でreserveを引くこと)。よってthere is reserved for it citizens another destinyの部分の直訳は「その市民のために別の運命が運命づけられている」。ただ、これはぎこちないので伊藤先生は「アメリカ人(←その市民)を別の運命が待っている」としている。
・thatはdestinyを受ける。
・from句はanotherを修飾すると考える。これについてはまずは、次の文を見てほしい。

My opinion is different from yours.(僕の意見は君の意見とは異なる)

  「形容詞different+前置詞のfrom句」という連なりはおなじみのものだと思う。前置詞句は当然、形容詞のdifferentを修飾する。
  さて、この文では、形容詞はCとしてはたらくのだが、このような「形容詞+前置詞句」の形容詞が、前から名詞を修飾する場合は、形容詞と前置詞句が離れる。例を示す。

This animal has a different sleeping pattern from cats.
(この動物はネコとは異なった睡眠のパターンを持っている)

このように「different 名詞 from ~」という連なりはやや違和感があるかもしれない。from句が、名詞を飛び越えてdifferentを修飾するのである。もちろん、他の「形容詞+前置詞句」にも同じことがあてはまる。2つほど例を見よう。

I have a similar hat to this.(僕はこれと似た帽子を持っている)
This would be a suitable book for your children.
(これは君のお子さんたちに適した本だろう)

  このような「形容詞+名詞+形容詞修飾語としてはたらく前置詞句」という連なりに馴染んでいて、また、本文のanotherはdifferentと類似の意味である(「別の」=「異なる」)ということを見抜ければ、文末のfrom that which is to befall the Old Worldが、anotherを修飾するとわかる。上のネコの文のdifferent以下と同じように、本文のanother以下を解釈できるのである。
・which is to bevall …は、which(S) is(V) to bevall …(C)と解釈すると意味がおかしい。isを助動詞だと判断する。

【10.1例題(2)】

<設問>
Q1[L1]the awakening of womenを文表現に戻せ。
Q2[L1]the visit to America of Frances Wrightを文表現に戻せ。
Q3[L2]Her appearance before audiences to deliver lectures on women's rightsを文表現に戻せ。
Q4[L7]demandingの最後の語を答えよ。


<解答・解説>
Q1 Women awake.
・「女性の目覚め」に関する話。「女性を目覚めさせる」のではなく、「女性が目覚め、自立する」という話。よってofは目的格ではなく主格。

Q2  Frances Wright visited America.
・「他動詞+目的語」を名詞構文にする際に、2語の間に挟まれる前置詞はofであることが圧倒的に多いが、それ以外の前置詞が用いられることもある。【8.4.6】ではforが用いられる例を見たが、ここではtoが用いられている。

Q3  She appeared before audiences to deliver lectures on women's rights.
・元の文に前置詞句がある場合、名詞構文ではそのまま残る。toV句も同じ。
【8.4.3】で以下を扱ったことを思い出されよ。

****************************
   intend to V(Vすることを意図する) 
      ↓
intention to V(Vしようとする意図)
※このtoV句は「同格」と説明されるが、元をたどれば、上のOである。

propose to V(Vすることを提案する) 
      ↓
proposal to V(Vすることの提案)  
※    同上  
****************************

Q4  voting
・demandingのOがequalityで、with句、before句、in句のいずれもがequalityを修飾する。よってin句の終点であるvotingまでがdemanding句となる。demanding句は名詞修飾語としてはたらく。

【10.2例題】

<はじめに>
次の2文を見てください。

① This city is in danger.(この都市は危険だ)
②  That city is in danger.(あの都市は危険だ)

このペアから「この都市はあの都市と同じくらい危険だ」という文と、「この都市はあの都市よりも危険だ」という文を作ることを考えます。比較対象語はthis cityとthat cityで、比較の基準となる語は前置詞句のin dangerです。これまで、比較の基準となる語は形容詞が副詞でしたが、このように前置詞句が比較対象語である場合もあるのです。
すると前置詞句の等級と比較級はどのような形になるのかということが問題になりますが、次のことを知ってください。

***********************************
前置詞句の等級 → as much 前置詞句
前置詞句の比較級 → more 前置詞句
***********************************

等級に注意してください。形容詞や副詞の場合とは異なり、asを置くだけでは不十分で、muchが必要なのです。


<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L3]andは何と何を結ぶか。
Q3[L4]with句の要素を答えよ。
Q4[L7]doesはどの語を受けるか。


<解答・解説>
Q1  和訳参照
・creatureに対してwhich節とL2のthat節が後続する。whichは直前にwithがあることからも(前置詞の)目的格の関係代名詞だとわかり、thatは直後が動詞なので主格の関係代名詞だとわかる。2つの関係代名詞がandなしで連続していることをヒントに、「二重限定」(【10.2.6】の<はじめに> 参照)だと見抜けるかが1つ目の勝負。
・L4でasを目にして等級のではないかと考える。ところが前方に呼応するasが見あたらないが、asと同意のsoがL2に2つあることから、やはり等級の文だと判断する。比較の基準となる語は前置詞のlike句。つまりlike a product (of civilization)とlike the result (of development on special lines and in special fields)である。
・このandは on special linesとin special fieldsを結ぶ。ともにdevelopmentを修飾する。

Q2  on special linesとin special fields

Q3  名詞修飾語
・このwithは、I bought a desk with a light.(私は電灯の付いている机を駆った)という文のような、「~を備えた」「~を持った」という意味。よって、L4のa colony以下の直訳は「~を持ったミツバチの集団は…」となるが、「~」の部分が長いので、伊藤先生は「ミツバチの集団が、~を持っているのを見ると…」と訳している。

Q4  seems
・L4のa colony以下を、①、②の関係に戻すと次のようになる(便宜上、with句は除外して記述する)。

①  A colony of bees seems far removed from a condition of rude nature.
②  A walled city or a cathedral town seems far removed from a condition of rude nature.

・比較対象語はa colony of beesとa walled city or a cathedral town。比較の基準となる語は副詞のfar。この副詞は形容詞のremovedを修飾し、この形容詞がfrom句によって修飾されている。
・このペアから等級の文を作ることを考えよう。①のfarをas farとし、②の前にasを置く。②の共通部分の比較の基準となる語のfarを消去し、共通部分のremoved from a condition of rude natureも消そう。seemsは繰り返しになるのでdoesにする。この結果、次の文が生まれる。

A colony of bees seems as far removed from a condition of rude nature as a walled city or a cathedral town does.

そして、doesをa walledの前に出したものが本文。このような倒置、つまり、等級の文の2つ目のasの後ろにおける倒置は【5.4.10】で既習。

【10.3例題】

<はじめに>
述語動詞がbe動詞である文の、名詞構文への変化についてまとめます。次のことを知ってください。

***********************************
①be動詞は消去する
②形容詞修飾語としてはたらく前置詞句、toV句、that節が存在する場合はそのまま置く。これらの句、節は名詞修飾語に変わる。
***********************************

例を見ましょう。

Meg is beautiful.→Meg's beauty
Meg is satisfied with her school.→Meg's satisfaction with her school
Meg is eager to do the job.→Meg's eagerness to do the job
Meg is convinced that Tom will come.→Meg's conviction that Tom will com
※主語のMegは、もちろんMeg'sではなくof Megとなる場合もある。

以上のルールを知っておけば「名詞+前置詞句」「名詞+toV句」「名詞+that節」の多くを、文表現に戻すことにより、自然な和訳にできることが多い。


<設問>
Q1[L1]to learn句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q2[L3]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q3[L5]afterの品詞を答えよ。
Q4[L6]1つ目のitからwellまでの部分の文型を答えよ。
Q5[L7]quartersを訳せ。
Q6[L7]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q7[L8]in the sense of sheer inability to produce any more results as a consequence of continuous workを訳せ。
・go on with ~→~を続ける(本文ではon and onとなっており、副詞のonが強調されている)
・go on ~→~を続ける(このonは前置詞。よって後ろには名詞(節)か、動名詞が置かれる)


<解答・解説>
Q1 B-1(同格)
・willを修飾する。

Q2  B-0(同格)

Q3  (従位)接続詞

Q4 第2文型
・全体は形式主語-真主語の構文。remainsがV、possibleがC。

Q5  部分、集団
・日本語の「信頼すべき筋の情報によると」といった表現の「筋」に近い。

Q6  B-0(同格)
・L7の先頭のsuggestionの内容がわからないまま読み進み、文末にthat節がある。本来は主語に対する長い修飾語なので、主語から切り離し、文末に置いている。

Q7  和訳参照
・sheer inability to produce any more results as a consequence of continuous workの部分が名詞構文だと見抜けたかが勝負。次の動詞表現に戻る。主語はないので、 be動詞から始まる表現に戻る。

is sheerly unable to produce any more results as a consequence of continuous work

toV句はunableを修飾し、as句もunableを修飾する(is unable全体を修飾すると考えることも可能。つまり「~の結果として不可能になる」という意味)。
  上の表現に戻るということがわかれば「継続した仕事の結果として、それ以上結果を生み出せない」という意味をつかむことができ、これを元に和訳すればいいということになる。  

 

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Chapter11 修飾語の位置(2)

【11.1例題(1)】

<設問>
Q1[L3]Deep down in our heartsを訳せ。
Q2[L3]frightening evidence to the contraryを訳せ。
Q3[L5]Mostから始まる文を訳せ。
Q4[L7]mustの後ろに省略されている句を補え。

 

<解答・解説>
Q1  心の奥底では
・副詞のdown(下がった場所で)を中心にとらえると良い。まずdeepがdownを修飾し、「深く下がった場所で」となる。そしてdownがin our heartsがあることにより「心の中の深く下がった場所で」となり、「心の奥底で」となる。
・「副詞+これを修飾する前置詞句」は、「COMPLETE」のp.46で既習。
・伊藤先生の解説ではdeep downとin our heartを同格関係でとらえているが、前置詞句はearly in the morningのin the morningと同じように、副詞を修飾する前置詞句ととらえたほうがよい。

Q2  恐ろしい反証
・frighteningは本来はもちろん動詞frightenのing形だが、これはもはや形容詞化したもので辞書化されている。「恐ろしい」という意味。to the contraryは「反対の」という意味の成句。本文ではevidenceを修飾する。よって直訳は「恐ろしい、反対の証拠」。「反対の証拠」は「反証」。  

Q3  和訳参照
・勝負どころは2つ。1つはL6のgoingとplanningが「COMPLETE」のp.316で扱った訳し下すVing句だと見抜けるか(ちなみにこの2つのVing句はandなしで結ばれている)。
・もう1つはL7のas節のmustの後ろにplan for a better, happier futureを補えるかということ。
・go on withは【10.3例題(1)】で既習。

Q4  plan for a better, happier future
・類例は【15.2.8】などで既習。

 

【11.1例題(2)】

<設問>
Q1[L1]第1文の主節の動詞を答えよ。
Q2[L1]a letterからL2のfriendまでを①、②の関係にせよ。
Q3[L2]however節の文型を答えよ。
Q4[L4]fancy it addressed to yourselfの文型を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1  put
・文頭にwhen節があり、これの終わりに主節が出てくると思いきや、however節がある。however節は動詞修飾語としてはたらくので、修飾される語の候補が前後にたくさんあるが、意味からputだと判断する。つまり「そのように表現するのがどんなに必要だと感じたとしても、いったんは寝かせておけ」という意味関係で取る。
・この第1文は、「副詞節のwhen節+副詞節のhowever節+これらによって修飾されるput以下」という構造の文。主節は命令文なので主語はない。

Q2 ① a letter
②  You feel (that) a letter may possibly irritate your friend.
・もうおなじみの「①の名詞が、②の文のthat節の中で主語としてはたらくペア」。 

Q3  第5文型パターン①
・howeverはhowと同様に、形容詞修飾語としてはたらく場合は、後ろにある形容詞を文頭に引っ張り出すことになる。引っ張り出されているnecessaryを元の位置に戻すと、you以下は次のようになる。

you may have felt it necessary to so express yourself

形式目的語-真目的語の構文。youがS、mayが丸V、haveが丸V、feltがV、itが仮のO、necessaryがC、to以下が真のO。なお、howによって文の型が崩れることの難しさについてはCOMPLETEp.142で扱ったが、その例は「SVC」から「CSV」への変化であり、それほど困難ではない。ところが本文は「SV仮OC真O」が「CSV仮O真O」に変化しているので、かなり読みにくくなっている。

Q4  第5文型パターン⑤
・OCから生まれる文は、It is addressed to yourself.
・fancyは、「COMPLETE」のp.189にある、第5文型で用いられる動詞のリストのパターン⑤のところの「他少数」のうちの1つ。

 

【11.2例題】

<はじめに>
・【6.4.1】で以下のことを確認しました。
***********************************
・「進行形 (カンマ) when節」は訳し下すのが原則。「COMPLETE」p.312で既習。
***********************************

これに関連させて、次のことを記憶してください。

***********************************
「文末の名詞+カンマ+関係詞」という構造で、カンマの前後に時間の流れがある場合は、訳し下すのが原則。その際には、多くの関係詞を訳す。

[例]
Tom sent Meg a letter, which he didn't read.
(トムはメグに手紙を送ったが、彼はそれを読まなかった)
※whichを「それ」と訳してある。

They reached Kobe, where they stayed for three days.
(彼らは神戸に着き、そこで3日間滞在した)
※whereを「そこで」と訳してある。

He worked and worked till the day, when he took a rest.
(彼はその日まで働きに働いて、休憩を取った)
***********************************

 

<設問>
Q1[L2]muchを1語で書き換えよ。
Q2[L2]whereから文末までを訳せ。
Q3[L2]asの後ろに1語を補え。
Q4[L5]Sheから始まる文を訳せ。
Q5[L7]Theyから始まる文を訳せ。
・let fall→「落とす」

 

<解答・解説>
Q1  almost
・【11. 3. 12】
のQ1のところで既習。

Q2 和訳参照
・where節の前後では時間の流れがあるので、whereを「そこで」としたうえで訳し下す。つまり「疎開し、そこで~」と訳す。
・cleaning句とdistressing句はともに、訳し下すVing句。それぞれの先頭は副詞oftenと、前置詞句in winter。動詞からはじまらないVing句である。

Q3  life
・same A as Bは「Bと同じA」。よってthe same life as in Londonをそのまま訳すと「ロンドンでと同じ生活」となりやや不自然。ここでthe same life as life in Londonだと考えれば、「ロンドンでの生活と同じ生活」となり自然な訳になる。伊藤先生はさらに工夫をしている。  

Q4 和訳参照
・<はじめに>で確認した通り、「進行形+カンマ+when」のwhen節や訳し下すが、本文の前半は進行形に類するものである。waiting句は「~ながら」という意味の分詞構文とも考えられるし、また、訳し下して「停留所にいて待っていた」とすることもできる。いずれにせよ「待っている」という進行状態がある。よって、このwhen節も訳し下す。

Q5 和訳参照
・1つの勝負所は、L8のto spend句を、「COMPLETE」のp.315で扱った、訳し下すtoV句だと判断できるかということ。カンマの現在に時間の流れがあり、訳し下すのが圧倒的に自然。
・spend ~<時間> Ving(Vするのに~を費やす)はspendが使用される典型的な型の1つ(辞書参照)。
・byは「~のそばの」という意味でsnowを修飾する。
・2つ目の勝負所はsearch for ~(~を探す)という句のsearchとforが離れていることに耐えられるか。searchとforの間に長いin句があり、切り離されてしまっているのである。

 

【11.3例題(1)】

<設問>
Q1[L3]they have been taught to do soの文型を答えよ

 

<解答・解説>
Q1  第5文型パターン③の受動態
・teachはHe taught Meg to do so.というように、第5文型パターン③で用いられる。本文はこれが受動態になり、かつ、助動詞のhaveが加わっているもの。
・teachは第3文型のみならず、第4文型、第5文型パターン③でも用いられるようにすること。
・L3のbecause節+not because節は、「COMPLETE」のp.346で扱ったnot A but Bを逆にしたもの。つまり、まずは「B」と述べ、「そしてAではない」と述べている。1つ目のbecause節はonlyによって修飾されている。

 

【11.3例題(2)】

<設問>
Q1[L1]that節の最後の語を答えよ。
Q2[L2]of allから文末までを訳せ。
Q3[L6]hisを2語で書き換えよ。
Q4[L6]andは何と何を結ぶか。
Q5[L11]andは何と何を結ぶか。
Q6[L12]from withinの部分はいわゆる「(    )前置詞」である。カッコ内に漢字2語を埋めよ。
Q7[L12]ofは「(    )のof」である。カッコ内に漢字2語を埋めよ。
・unburden oneself on/to X→Xに心の内/内情を打ち明ける
・as often as not→しばしば

 

<解答・解説>
Q1 out
・文全体は形式主語-真主語の構文。真主語であるthat節の内側にまず副詞節のwhenever節があり、この終点がL2のadvice。その後にthat節内の主節が始まるが、先頭がof all the peopleで、このpeopleが、working句とwhom節によって修飾されている(whom節の先頭はon)。そしてwhom節の終点であるthemselvesの後ろに、that節内の主節が現れる。このitを「それ」と解釈し、whoを主格の関係代名詞だと判断すると文が意味不明になるので、強調構文だと判断する。

Q2  和訳参照

Q3  his trouble

Q4  your trouble was actually hisと、the most important thing in the world at that very moment was for him to help you in your struggle against it
・ちなみにin your struggle against itは、youを修飾するとも解釈できるが、伊藤先生の訳ではhelpに対する修飾語ととらえている。

Q5  it had been enough to be allowed to talk without interruptionと、the answer to one's problem had come easily and unhurriedly from within oneself, merely through the effort of expressing it to Robert.
・as though節の内部において、2つのSVがandによって結ばれているという構造。

Q6  二重
・「英語の基本」のp.79参照。

Q  同格
・「名詞+同格of+動名詞」は「COMPLETE」のp.338参照。

 

 

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Chapter12 比較の一般問題

【12.1例題(1)】

<はじめに>
まずは次の文を見てください。

She took care of the boy.(彼女はその少年の世話をした)

take care of は「動詞+名詞+前置詞」からなる成句で、「~の世話をする」という意味です。
この文を受動態にするにはどうすればいいでしょうか。
この文は、文法上は次のような構造を持ちます。

She(S) took(V) care(O) of the boy(careを修飾する修飾語).

よって次のような受動態が生まれます。

Care was taken of the boy by her.
(その少年は彼女によって世話をされた)

この文は難しいものだといえます。take care ofというひとまとまりの成句が崩れるからです。

なお、take care ofを、実質的にひとまとまりの他動詞だと判断し、次のような受動態も生まれます。

The boy was taken care of by her.

 

<設問>
Q1[L6]このappliesは自動詞か、それとも他動詞か。
Q2[L11]as more use is made of apparatusを訳せ。
・physical apparatus of life→生活に必要な道具

 

<解答・解説>
Q1  自動詞
・applyには他動詞としてのX apply A to B(XがAをBにあてはめる)という用法と、自動詞としてのX apply to B.(XがBにあてはまる)という2つの用法がある。本文ではappliesとtoの間に存在するものは副詞のquiteとmuchであり、名詞ではないので、自動詞である。そして意味のうえでもその判断で問題がない。
・as muchは「同じくらいたくさん」という意味でappliesを修飾する。これが比較の基準となる語。quiteはこれに対する強めの修飾語。比較対象語はもちろん2つの前置詞句(to the production of opinionsとto the production of pins)。これは動詞修飾語としてはたらく(appliesを修飾する)。

Q2  (教育用の)道具/機器がより多く用いられるにつれて
・make use of は「~を使う」という意味の成句。これのuseの部分がmoreによって修飾されており、そのうえで受動態の主語となっている。<はじめに>で見たCare was taken of the boy by her.という文と同じ構造。

 

【12.1例題(2)】

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L4]Theyからはじまる文の文型を答えよ。
Q3[L6]since節の補語はいくつあるか。
Q4[L9]more great poetsを訳せ。
Q5[L10]putは現在形か過去形か過去分詞形か。

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・so ~ that構文だと見抜けるかが最大の勝負。3語目にsoがあり、これに対応するthat節がL3に現れる。L1のthat節はもちろん形式主語-真主語の構文のthat節。
・カッコの内部はthough節だが、SVを欠いた表現。特にthough節やhowever節などでは、無理に補うことを考えるのではなく、存在している情報をそのまま取って訳出するとうまくいくことが多い。ここもそのままの訳でよい。
・L3のthemselvesはthe Englishと同格。
・come toは「COMPLETE」のp.168参照。

Q2  第4文型の受動態
・O2がthat節である第4文型の文の受動態。
・O2であるthat節は、andなしで2つが存在する。このような「andなしの並列」は特に珍しいものではない。

Q3 3つ
・peopleとfullとslowの3つ。peopleを修飾するmodestとdocileがandによって結ばれているが、a modest and docile peopleとならずに、aが繰り返されてa modest and a docile peopleとなっている。
・なお、a people、peoplesという形のpeopleは「人々」という意味ではなく「民族」。

Q4  より多くの偉大な詩人
・more greatの部分をgreatの比較級だと勘違いしないよう注意。それならばgreaterとなる。more great poetsは、元にmany great poetsという表現があり、このmanyが比較級のmoreとなったもの。

Q5   過去分詞形
・put togetherがVed句。countriesを修飾する。countries put togetherで「いっしょに置かれた国々→合わされた国々→合わせた国々」。

 

【12.2例題(1)】

<設問>
Q1[L1]第1文を①、②の関係に戻せ。なお、by no meansは取り払って考えること。
Q2[L2]what自体の要素とwhat節の要素を答えよ。
Q3[L4]there is far more in them of idealistic powerを訳せ。
・by no means → 決して~ない

 

<解答・解説>
Q1  ①  Our humanity is materialistic.
②  Foolish opinion is continually asserting it to be materialistic.
・①の文はSVC。②はSVOC。materialisticという形容詞を比較の基準として、実際(is)と、愚かな意見が絶えずそうだと主張している度合いを比較級している。比較対象語にズレがある。②の文を仮に次のように書き換えてみよう。

Foolish opinion is continually asserting that it is materialistic.

assertingの後ろをthat節とした。こう書き換えると、「COMPLETE」のp.280のペアと同類のものとなり、こちらのほうが理解がしやすいはずだ。

Q2 what自体の要素→O    what節の要素→前O
・what自体はlearnedのO。what節はbyのO。
・judging句はもちろん分詞構文。

Q3  人間の中にははるかに多くの理想主義的な力がある。
・more of idealisticという連なりを見抜いたうえで、これがmuch of ~(多くの~)の比較級だとわかるかが勝負。a lot of ~という表現があるのと同様に、「much of ~(~は不可算名詞)」「many of ~(~は可算名詞)」がある(ちなみにa lot ofは、可算名詞、不可算名詞どちらの前にも置ける)。そして、これらはいずれも、比較級になるとmore of ~となる。本文のfarはmoreを修飾する。
・本文の例では、in themが間に入り込んでおり、more ofの連なりが見抜きにくい。仮にthere is far more of idealistic power in themであれば読みやすいのだが。

 

【12.2例題(2)】

<設問>
Q1[L1]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q2[L2]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q3[L3]thatの品詞を答えよ。
Q4[L3]Itから始まる文を訳せ。
Q5[L7]muchの後ろにどのような句を補うことができるか。
Q6[L9]highとinto the cloudsの文法上の関係を答えよ。
Q7[L13]Thatは何を指すか。
・it is spread thin→エネルギーは拡散されて希薄になっている

 

<解答・解説>
Q1  B-1
・主格の関係代名詞。factは同格のthat節を取ることのできるの名詞だが、だからといって後続するthat節が同格とは限らない。thatの直後がVのmakesなので、主格の関係代名詞だとわかる。

Q2  A-0
・that節はCとしてはたらく。

Q3 形容詞
・指示形容詞のthat。energyを修飾する。

Q4  和訳参照
・カンマの前後の関係が読みとりにくい。カンマの後ろの中心は形容詞concentrated。これが等級のas concentratedになっており、さらに「これまでに知られているどんなものよりも数百万倍」という意味の句によって前後から修飾されている。このconcentratedは、カンマの前にあるconcentrated energyのconcentratedの同格だと考えられる。つまり、まずはconcentrated energyと述べ、次に、どれほどconcentratedかをより具体的に述べているのである。「形容詞と形容詞の同格」は未習ゆえ難しい。なお、伊藤先生は2つ目のconcentratedの後ろにenergyを補ったうえで和訳をしている。

Q5  (energy) as a bomb
・等級の文におけるas以下の省略は、「COMPLETE」のp.283参照。

Q6  同格
・まず「上に」と述べ、次により具体的にinto the cloudsと述べている。副詞と前置詞句の同格は、「COMPLETE」のp.339参照。

Q7 前文

 

【12.3例題】

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L5]itから文末までを訳せ。
Q3[L6]The mainから始まる文を訳せ。
※この文は、文法構造は極端に難しいわけではないが、内容が難しい。伊藤先生の解説を先取りして少し註を加えると、L2のthe faslse position(偽りの立場)とは、教会の中にいるときは神の愛を信じ、白人なら人間の平等な権利と自由を口にするくせに、相手が黒人だとそれを忘れ、それに反した行動をすること。
L4のbad consicenceもわかりにくい。これは「やましい良心」。

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・「~(形容詞) as S1V1, S2V2」は「S1は~だが、S2V2」というように逆接で訳すのが基本。
・the false position in which the Negro problems place themの直訳は「黒人問題が彼らを置く偽善的な立場」。少しわかりにくいので、これを①、②の関係に戻してみる。

①  the false position
②  The Negro problems place them in the false position.
(黒人問題が彼らを偽善的な立場に置く)

②の文はつまり「白人は、黒人問題においては、偽善的な立場を取る」といういことである。よって「黒人問題が彼らを置く偽善的な立場」とは、「黒人問題において白人が取る偽善的な立場」のこと。

Q2  それは黒人を正当に扱おうとしないからであるに違いない。
・itはif節の内容を受ける。because節は本来は副詞節だが、This/That/It is because.(それは~だからだ)というように、前文を受けたうえで、「~だからだ」ということを述べる際に、SVCのCのように用いられることもある。

Q3 和訳参照
・not so much A as B(AというよりもむしろB)の存在が見抜けたかが勝負。AとBに対応するものは、それぞれin the actural condition of the blackとin the mental attitude of the whites。後者の前にit doesが置かれている。itはThe main difficulty of the race questionを指し、doesはlieを指す。この2語は存在しなくてもよい。むしろそのほうが2つの前置詞句(AとB)の対応関係が見抜きやすい。

 

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Chapter13 比較の特殊問題

【13.1例題(1)】

<設問>
Q1[L1]第1文の文型を答えよ。
Q2[L3]andは何と何を結ぶか。結ばれるもの全体どうしを答えよ。
Q3[L4]Theyから始まる文を訳せ。
Q4[L7]nowhere elseから文末までを訳せ。
Q5[L8]The Japaneseから文末までを訳せ。
・look to A for B→AにBのことで頼る
・in evidence→はっきり見えて、目立って

 

<解答・解説>
Q1  第2文型
・JapaneseがS、becameがV、peopleがCという構造。VとCの間にby句があるが、この存在に耐えつつ「VC」の連なりを見抜く。

Q2  looking meekly to their rulers for all leadershipとfollowing without question all orders from above
・いずれのVing句もpeopleを修飾するが、長いので伊藤先生は訳し下している。

Q3  和訳参照
・第2文型の文。growがbecomeの意味を持ちうるということは「COMPLETE」のp.43で既習。

Q4  暴力が日本ほど見られない場所はない。
・nowhereは否定語である。「COMPLETE」のp.351で既習。これが文頭に出ることにより倒置が起こっている。否定語単独の倒置は「COMPLETE」のp.357参照。なお、倒置が起こる前の形は「解釈教室」のp.250で示されている。
・less in evidenceは前置詞句in evidenceの劣等比較級。前置詞句の比較級が「more+前置詞句」という形になるということは【10.2例題】で扱ったが、これの劣等比較級は「less+前置詞句」という形となる。in evidenceはCとしてはたらく。
・文末にはthan in Japanが省略されている。この句はandの直前にある第1文に存在するので、「共通部分の省略」が起こり、後半ではカットされている。よって、本文の直訳は「日本と比べて他のゼロの場所で、暴力がより少なく目立つ」。ここから工夫する。

Q5  和訳参照
・全体の大きな流れは「S+挿入されている副詞節+VC」。Vはseemで、Cは前置詞句のat a loss(これが比較級になっている)。このto beについては「英語の基本」のp.36の上部参照。
・when節の内側はおなじみの「Sとbe動詞の省略」。they areが省略されている。onはdepend onのonのニュアンス。on their own judgmentは「自分の判断に頼って」。are thrownを修飾する。よってwhen (they are) thrown on their own judgmentは「彼らが、自分の判断に頼るよう投げ出された時」、つまり「彼らが、自分で判断しなければならない状況に置かれた時」という意味。awayも同じくare thrownを修飾する。直後のfrom their normal environmentはこの副詞awayを修飾する。どこから離れているかを説明する。よって、when (they are) thrown on their own judgment away from their normal environmentは「彼らが、通常の環境から離れて、自分で判断しなければならない状況に置かれた時」という意味となる。
・L10のaccustomedから文末までは直前の名詞peoplesを修飾する。何度も扱った「形容詞からはじまる、名詞修飾語としてはたらくまとまり」。

 

【13.2例題(1)】

<設問>
Q1[L1]soを1語で書き換えよ。
Q2[L2]Ifから始まる文を訳せ。
Q3[L5]Heから始まる文を訳せ。
・a sovereign→ソブリン貨(旧1ポンド金貨)

 

<解答・解説>
Q1  as
・「COMPLETE」のp.136参照。
・前問の最終文と同様に、これも副詞節が主節の内部に挿入されている例。ただ、両端にカンマがあるので挿入であるということが見抜きやすい。
・L2のas ~ as everについては【13.1.12】で既習。

Q2  和訳参照
・このifは「~たら」でもよいが、「~ても」「たとえ~でも」の意味で解釈したほうが、より自然。この意味については「COMPLETE」のp.134の上参照。
・itはif節の内容を受ける。そして、because節がCであるかのようにはたらく。この構造については前章で既習。
・thrust himself on the attention of his employersの直訳は「自分自身を雇い主の注意の側に押しつける」。つまり、雇い主の気を引こうと努力するということ。

Q3  和訳参照
・L6のhelpは「避ける」という意味。これをmoreが修飾し、このmoreをnoが修飾している。no more ~ than構文は、than以下が「そうでない例」だった(「COMPLETE」のp.286~p.287参照)。たしかにa sovereign in a plate of silver(銀の皿の中の金貨)は、目立つことを避けられない。これと同様に彼もまた、普通の人の中にあって、目立つことが避けられなかった、という内容をつかむ。

 

【13.2例題(2)】

<はじめに>
まずは次の文を見てください。

He is as strong as the wrestler.
(彼はそのレスラーと同じくらい強い)

このas strongは、「単に同じ強さ」という意味ではなく、実際に「強い」という意味があります。比較対象語がレスラーであることから明らかです。
次に以下の文を見てください。

At the party they drank as much as they want.
(そのパーティーで彼らは自分たちが欲しいだけ飲んだ)

このas muchは望んだだけの量と同じ量をという意味であり、「多く」ではなく「多さ」という意味です。
このように、as ~の「~」が、単なる度合いを表す言葉として機能している場合もあるのです。
さらに、「~」と正反対の意味になることもありえます。次の文を見てください。

He is as wise as a monkey.

これは「彼はサルと賢さが同じだ」という意味ですが、サルは人間に比べれば賢くないので、この文の実際の内容は「彼の賢さはサル程度だ→彼はサル並の知恵しかない」ということであり、「wiseではない」という意味で用いられています。このように、as ~は、「~」と反対の意味でもありえるのです。

 

<設問>
Q1[L3]Whereから始まる文を訳せ。
Q2[L5]Toから始まる文を訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・まずはwhereが≪従位接続詞の一覧表≫のC-3のものだとわかったかが勝負。where節の直後がVであれば、where節はSだということになるが、S be Vedなので、where節は名詞節にはなりえない。すると、副詞節だということになる。但し物理的な「場所では」ではなく、抽象的な「場」、つまり、「場面においては」「場合においては」の意味。このadvanceは「前進させる」ではなく「提示する」。
・次に、L4のthat節の処理が問題となる。thatの内側にはS、C、O、前Oが書けておらず、関係代名詞ではないとわかる。that節の内容がruleの内容だと判断し、同格のthatだと見抜けるかが勝負。このように、主語に対する修飾語が切り離され、文末に移動した例はこれまでに扱っている。oneはexplanationを指す。
・followは「ついて行く」ではなく「従う」。よってthe rule is followedの直訳は「~というルールが従われる」だが、伊藤先生の訳のように工夫する。

Q2  和訳参照
・主節挿入が見抜けたかが勝負。挿入部分が「SV」ではなく「VS」となっているのでいっそう読みにくい。挿入でない形式で書くと次のようになる。

A recent writer on the nature of science says that to choose …

・もう1つの勝負所は、as sensible as …の「…」がsensibleでない例だということを見抜くということ。よって、このsensibleは本来の意味とは正反対であり、「愚かな」と訳す。

 

【13.3例題(1)】

<はじめに>
・「the 比較級 the 比較級」の語順に関して、注意すべき点があります。後半のVがSの前に出たり、真偽疑問文の語順になることがあるのです。それぞれの例を見ましょう。

  The more I talked with Tom, the stronger grew my conviction that he is the man who stole my car.(トムと話をすればするほど、彼が僕の車を盗んだ人なんだという確信がますます強くなった)
The more I thought about the problem, the more difficult did it seem to me.
(その問題について考えれば考えるほど,私にはそれがより難しいものに思えてきた)

最初の文の後半は、SVCがCVSになっています。Sは同格のthatによって修飾されています。
2番目の文の後半は、the more difficult it seemed to meが本来の形ですが、真偽疑問文の語順になっています。

 

<設問>
Q1[L1]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q2[L1]that節の内側の文型を答えよ。
Q3[L7]socialの後ろに1語を補え。
Q4[L8]flourish the more for itを訳せ。
Q5[L10]Andから始まる文を訳せ。
・be true of ~→~にあてはまる
・as a rule→概して

 

<解答・解説>
Q1  B-0
・内側にS、C、O、前Oの欠けがない。同格のthat。signsを修飾する。

Q2  第5文型パターン③
・allowは「COMPLETE」のp.192のリストにある。

Q3  organism
・共通部分の前半が省略されている。
・no less … thanは「COMPLETE」のp.288で既習。

Q4  そのためにいっそう繁栄する
・「(all) the 比較級+原因・理由を表す表現」。【13.3.7】の<はじめに>で既習。

Q5  和訳参照
・全体の構造は「the 比較級+the 比較級」だが、後半は、whileによって結ばれた2つのSVが存在するという点で難しい。このwhileは訳し下すもの。「COMPLETE」のp.314参照。
・後半のうち、1つ目のSVが、前半の「the 比較級」に対応する。
・前半の「the 比較級」においてはisがSの前に出ている。後半の「the 比較級」においては、1つ目のSVが真偽疑問文の語順となっている。「形の崩れたthe 比較級+形の崩れたthe 比較級」であるということも見抜きながら読み解かなくてはならない。

 

【13.3例題(2)】

<はじめに>
まずは次の文を見てください。
The higher we go up, the thinner the air became.
≒As we go up, the air became thinner.

この書き換えからわかる通り、「the 比較級, the 比較級」の原因を表すほうは、副詞節のas節とほぼ同じ意味を持ちます。
さて、副詞節は主節の前に置かれるのみならず、当然、後ろにも置かれます。
さて、【13.3.6】の<はじめに> で≪the 比較級,the 比較級における、因果の逆転≫ を扱いましたが、これは「副詞節は主節の後ろにも置かれうる」という事実との関連で考えれば、自然なこととして納得できます。
そして副詞節はまた、主節の内側にも入り込みうるのでした。いわゆる「副詞節の挿入」です(「COMPLETE」のp.330参照)。同様に、原因のほうの「the 比較級」は、結果のほうの「the 比較級」のほうの間に入り込みうるのです。
以上のことをふまえたうえで<設問>に挑んでください。

 

<設問>
Q1[全文]全文を訳せ。
・the inclination to indulge our mirth→歓喜にふけりたいという気持ち→(本文の文脈では)思い切り笑ってみたい気持ち

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・全体の大きな流れは次の通り。

***********************************
if節+これに対する主節

and(L2のand)

the 比較級,the 比較級の構文(但し、「原因のthe 比較級」が「結果のthe 比較級」の内側に挿入されている)
***********************************

・L2のthe greaterは、【13.3.7】で扱った「(all) the 比較級+原因・理由を表す表現」の一種。ただ、原因がbecause節やfor句ではなく、if節で表されている。つまり「もし~という条件があったのなら、それが原因となり、よりいっそう…だ」という内容なのである。
・to laugh the greaterは形容詞用法(同格)。もちろんtemptationを修飾する。
・後半は本来の語順に戻すと次のようになる。

The longer it is held back, the inclination to indulge our mirth collects its force, and breaks out the more violently in peals of laughter.

これ自体がやや難しい。「結果のthe 比較級」の部分がシンプルな文ではなく、「S V1 O1 and V2 O2 the 比較級 …」という形だからである。そして本文では、この文のO1とandの間に、「原因のthe 比較級」が挿入されている。

 

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Chapter14 共通関係

【14.1例題(1)】

<設問>
Q1[L3]WhetherからL4のdifferまでを訳せ。
Q2[L4]thatからはじまる文の文型を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1 和訳参照
・whether節はdeathまで。Sとしてはたらく。名詞節。
・surviveは自動詞のみならず他動詞としても用いられる。「~を生き延びる」「~より長生きする」という意味。survive deathは「死よりも長生きする」、つまり「死後も生きる」ということ。
・as to = about。whichはas toのO。a matter as to which opinions differは「それについての意見が異なる問題」。つまり「見解が分かれる問題」。

Q2  第5文型パターン①の受動態
・that節(soulまで)がS、was thoughtがbe Ved、certainがC。このto beは何度も扱った。「COMPLETE」のp.39参照。

 

【14.1例題(2)】

<設問>
Q1[L1]weから文末までを訳せ。
Q2[L3]In the bedからL4のsunまでを訳せ。
Q3[L5]TroopsからL6のroadまでを訳せ。
Q4[L8]we sawからはじまる文の文型を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1 私はある村の、川と平野のかたなに山が見える家に住んでいた。
・in a villageはhouseを修飾する。その直後のthatは主格の関係代名詞。先行詞を直前のvillageだと判断すると意味上不自然なので、houseを修飾すると判断する。
・関係代名詞節のthatの後ろは「V+動詞修飾語としてはたらく前置詞句+動詞修飾語としてはたらく前置詞句」という構造。a house+that節の部分の直訳は「川と平野を越えて、山々を望む家」。ここから工夫する。

Q2 和訳参照
・bedは「底」。つまりthe bed of the riverは「川底」。
・L4のdry and white in the sunは、おなじみの「形容詞からはじまる、名詞修飾語としてはたらくまとまり」。pebbles and bouldersを修飾する。よって直訳は「川底には、日光の中で乾き、白い、小石と巨石があった」。伊藤先生は形容詞のまとまりの部分を訳し下すなど、ここからかなりの工夫をしている。

Q3 和訳参照
・byもdownも前置詞で、by句もdown句もwentを修飾する。
・byは「そばに」。downは必ずしも「降下」を意味しない。たとえばHe walked down the road.という文は、「道を行く」という意味で解釈するのが普通。downには「下っていく」だけでなく「離れていく」「進んでいく」という意味がある。

Q4  第5文型(パターン④×4+パターン①×1)
・文構造は「解釈教室」のp.272のワクの中を見ること。

 

【14.2例題(1)】

<設問>
Q1[L2]このwill have experiencedは、「COMPLETE」のp.249の下のワクの中の①か②か。①ならどの時点を基準にした完了か。
Q2[L3]maleの要素を答えよ。
Q3[L4]manyを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  ①。現在。
・外国語で本を読む習慣がある人に対して「こういう経験があるだろう」と推測している。文脈からこう判断するのが自然。have experiencedの部分が現在完了で、ここに対して推量の法助動詞willが加わっているという構造。

Q2  名詞修飾語
・本来はby male authors。後ろにもう1度authorsが出てくるので、このauthorsは省略されている。共通部分の前半の省略。

Q3 はるかに
・L2のmuchのように、比較級を修飾するmuch(はるかに)は、「COMPLETE」のp.285のリストにある。しかしmanyは無い。「比較級+不可算名詞」の比較級を「はるかに」という意味で修飾する場合に、manyが用いられることがある。

 

【14.2例題(2)】

<設問>
Q1[L2]in support of句の要素を答えよ。
Q2[L3]to be句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
・the pen→「文筆の力」
・in support of ~→~を支持して  ※群前置詞
・in opposition to~→~に反対して   ※群前置詞

 

<解答・解説>
Q1  動詞修飾語
・be usedを修飾する。in opposition to句も同じ。

Q2  C-1
・toV句の後ろがSVなので。

 

【14.2例題(3)】

<設問>
Q1[L2]Land had to be cleared of treesを訳せ。
Q2[L5]helpの後ろに省略されている語を答えよ。
Q3[L6]Laterから始まる文を訳せ。
Q4[L9]to depend句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q5[L10]andは何と何を結ぶか。中心となる1語どうしで答えよ。
Q6[L10]what自体の要素とwhat節の要素を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1  樹木を伐採しなくてはならなかった。
・まずはこの文を能動態に戻そう。次のようになる(「by ~」が無いので、主語はXとする)。

X had to clear land of trees.

clearは、clear A of Bという型で用いられ、「AからBを取り除く、片づける」という意味となる。よって上の文は「Xが土地から木を取り除かなければならなかった」という意味だ。Xは文脈から、入植者であることは明らかだ。これが受動態になったものが本文なので「土地は、木が取り除かれなければならなかった」が直訳だが、これでは不自然なので、解答のようにする。「土地」は訳に出さないほうが自然なのである。

Q2  to
・「COMPLETE」のp.331下参照。

Q3  和訳参照
・「it  … who/which  ~」という型の文の大半は、「…」の部分を強調する強調構文である(強調構文においてthatのみならずwh語も用いられるということを忘れていたら「英語の基本」のp.297参照)。
本文もその例だが、本文が難しいのは「…」の部分が「関係代名詞のwho節によって修飾される名詞」であり、一見するとこのwhoが「強調構文のwho」に見えてしまうのである。ただ、こう解釈すると「~するために働いたのは人だった」という意味になり、不自然。また、その後にもう1つwho節があることの説明もつかない。我慢して読み進め、L7のwhoを見て、こちらがitに対応する強調構文のwhoだとわかる。

Q4  A-1
・形式主語-真主語の構文の真主語。

Q5  prideとdelight
・combination of A and Bという連なり。Aに対する修飾語が長く、AとBが離れているので読みにくい。

Q5 what自体の要素:O  what節の要素:前O
・what自体はaccomplishのOであり、what節は前置詞inのO。
・「自分の手を使って成し遂げられることにおける(→対する)喜び」とは、日曜大工など。アメリカは先進国となり、多くの人が肉体労働に頼らなくてよくなったが、そのような人も自らの肉体を使って何かを作ったりして楽しむということ。先進国になったのなら「もう肉体労働はゴメンだ」となってもよさそうなのに、それを楽しんでいる人が多いことをcurious(L8)と表現している。

 

【14.3例題(1)】

<設問>
Q1[L1]第1文の文型を答えよ。
Q2[L2]itから文末までを訳せ。
Q3[全文]この文には同格関係が2カ所ある。どことどこか。

 

<解答・解説>
Q1 第2文型
・GovernmentがS、beがV、by the peopleがC。

Q2  和訳参照
・it may beからの大きな流れは、

it may be by their true representatives

であるが、may beと並列の存在としてshould beを述べるために、次のようにする。

it may be and should be by their true representatives

このand should beの部分を補足的に、追加的に述べる場合は、挿入の形式とすればよい。次のようになる。

it may be -and should be- by their true representatives

そして、この挿入部分に、副詞節であるsince節を加えたものが本文である。

Q3  their true representativesとthose who represent their real interest
their real interestとthe general interest of the community

 

【14.3例題(2)】

<設問>
Q1[L3]fear of the unknownを動詞表現に戻せ。
Q2[L3]ToからL4のpromiseまでを訳せ。
Q3[L7]to be句の最後の語を答えよ。
Q4[L7]to be句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q5[L11]to control句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q6[L11]the environmentはOとしてはたらくが、どの動詞(または前置詞)のOか。
Q7[L13]socialの後ろに1語を補え。
・the unknown→未知のもの
・first of all→何よりも

 

<解答・解説>
Q1  fear the unknown
・ofは目的格のof。

Q2  和訳参照
・fullからpromiseまでは、おなじみの「形容詞からはじまる、名詞修飾語としてはたらくまとまり」。
・この文と、その後ろのin fact science derives its sustenance from the unknownは、接続詞なしで文と文が結ばれている。例外的な形。

Q3 sacrifice
・orによってavoided by tabooとpropitiated by incantation and sacrificeが結ばれている。「脅威が避けられるべき」「脅威なだめられるべき」という意味関係にあるので、このtoV句は名詞的用法の主格である。主格のtoV句で、内側が受動態である例は、「英語の基本」のp.317の下と、p.318の上に一例ずつある。

Q4 B-1(主格)

Q5 B-1(同格)
・to understand句とともに、abilityを修飾する。これについては次のQ6の解答のところで解説する。

Q6 to understandとto control
・仮にto understand and to control the environment …という連なりであれば、2つのtoV句がabilityを修飾するということと、the environmentがこの2つの動詞の目的語だということがはっきりわかるのだが、andとto controlの間に副詞のultimatelyと前置詞句のwithin句がある(これらはいずれもto controlにかかる。なお、within句は関係代名詞節のwhich節を含む)がゆえに、この2つのtoV句の並列関係が見抜きにくくなっている。
・L9からはじまる最終文の継続については、「解釈教室」のp.287下の図を参照のこと。

Q7  aspect
・all its aspectsとphysical, biological, and social (aspect)が同格関係にある。

 

【14.4例題】

<設問>
Q1[L2]holdを訳せ。
Q2[L3]enjoyment of beautyを動詞表現に戻せ。
Q3[L4]definedは過去形か過去分詞形か。過去分詞形なら≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q4[L5]wayの後ろにはthatが省略されているが、このthatは関係副詞か、それとも関係代名詞か。関係代名詞である場合は、the way以下を①、②の関係に戻せ。
Q5[L7]The framingから始まる文を訳せ。
Q6[L7]so long as節の文型を答えよ。なお、knownは形容詞だと考える。

 

<解答・解説>
Q1 考える
・holdにはthinkの意味がある。

Q2  enjoy beauty
・このofは目的格のof。

Q3  過去分詞形    C-3
・仮にonce the Good is definedであれば、onceは≪従位接続詞の一覧表≫のC-5のものであるという説明がつくが、The Good once definedという語順なので、onceは接続詞だとはいえない。すると、あくまでも副詞だという考えで解釈を進めることになる。
さて、The GoodをS、definedをVだと考えるのは意味上、無理があり(「善が定義した」は変)、また、definedの目的語が見当たらず、さらに、definedまでとその後ろのSVの間に接続詞が存在しないことの説明がつかない。そこでdefinedを過去分詞形だと考える。onceは意味上、definedを修飾するので、「副詞からはじまるVed句」だと考えるのだが、これを≪準動詞句の一覧表≫のB-3、つまり名詞修飾語としてはたらくものだと考えた場合、つまりGoodを修飾すると考えた場合、The GoodがSだということになるが、これではVが存在しなくなる。そこでC-3だと考える。こう考えるとThe Goodが浮きそうになるが、意味上の主語だと考えればよい。C-3のVed句に意味上の主語が加わった文は、「COMPLETE」のp.で既習。
・以上から、The Good once definedは、「善がひとたび定義されると」という意味だとわかる。

Q4  関係代名詞
①  the way
②  We believe the way most likely to create as much good as possible, and as little as possible of evil.
・wayは関係副詞のthat節によっても修飾されるが、本文で省略されているthatを関係副詞だと考えると、we以下の文構造の説明がつかない。we believe most likely to create …などという形の文は存在しないのである。ここで次の文を見てほしい。

We want him to come here.(私たちは彼にここに来てほしい)

第5文型パターン③の文だが、第5文型パターン③で用いられる動詞は、「促す」「強制する」といったものだけでなく、多少ながら「思う」系のものもあるのである。believeもその一例である。次のような文が存在する。

We believe him to help us.(私たちは彼が私たちを助けてくれると信じている)

上の解答の②もこれと同じ構造である。
most likelyはto createを修飾する。to Vを修飾する副詞は、toとVの間に置く(つまり分離不定詞にする)ことが多いが、2語以上である場合は前に置かれる。ここでは副詞likelyが最上級になっており2語なので、分離不定詞の形、つまりto most likely createとなっていないのである。

Q5  和訳参照
・おなじみの、「副詞節の挿入」。
・The framing of moral rulesはframe moral ruleに戻る。これも名詞構文。

Q6  第5文型パターン①の受動態

 

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Chapter15 挿入の諸形式

【15.1例題(1)】

<設問>
Q1[L3]Thereから始まる文を訳せ。
Q2[L6]RousseauからL7のpovertyまでを訳せ。
Q3[L8]to have beenは「COMPLETE」のp.234の下にある表の①~③のうちどれか。
・on condition that → 「COMPLETE」のp.136参照。

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・butの後ろが問題となる。butは等位接続詞であるので、文法上、対等なものを結ぶのだが、ここではbutの前後は「SVと従属節のon condition that節」であり、形がいびつである。ここで、【15.1.5】 で類例を扱ったことを思い出す。Q4のところでイースター島における、部族間の「石像建造競争」の話を扱った。その文と同じように、ここでもbutの後ろに、states would give a pensionといった内容を補う。こうすると、butがSVとSVを結ぶことになり、またon condition that節が修飾する部分が存在することになる。
・伊藤先生は、この補った内容を「それは」という日本語で表し、自然な訳にしている。もちろん「年金を与えるのは」としてもよい。

Q2  和訳参照
・condemnは「非難する」「責める」という意味で記憶している人が多いが、condemn A to Bの形で「AにBを強いる/運命づける」という意味ももつ(辞書参照)。これの受動態であることをふまえて訳す。

Q3 ③
・「現在から過去へのズレ」を表すもの。seemsが現在形なので、現在の時点の推量を表すとわかる。現在の時点から、過去のことである、ルソーの人生について推量をしているのである。

 

【15.1例題(2)】

<設問>
Q1[L2]L2のfreeとL3のa serviceは並列の関係にある(「Aとはいえないにしても、少なくともBである」のAとBの関係)。この2語は、第1文(文頭からL2のrightsまで)の中の、ある語の後ろに置いて理解するべきものである。その語を答えよ。なお、「is」は解答から除外する。
・take A for granted→Aを当然のこととと思う
・make ... claim on his purse→「財布に対して要求をする」→「金がかかる」

 

<解答・解説>
Q1  as
・第1文は「公共の図書館は、現在、国民の明白な権利の1つとして、当然のものとしてみなされている」という意味である。そして、その後ろのif not以下で、「明白な権利として」の部分をより詳しく、「空気ほどタダではないにしても、ほとんどタダのサービスとして」と言い換えている。ただ、この「ほとんどタダのサービスとして」の部分が難しい。ここは、より正確に言えば「散歩する公園や、足下を照らす街灯と比べてもほとんどお金がかからないサービスとして」と表現されている。公園や街灯は市民の税金で存在しているので、その意味では使用料を払っているのだが、「お金を払っている」という意識はほとんどない。図書館は、それらの公共物と比べても、お金を払っているという意識が高いなどということはほとんどないのである。
・本文のhardlyはgreaterを修飾する。hardly greaterで「ほとんどより大きいことがない」という意味になる。「hardly+形容詞」は、「COMPLETE」のp.352で既習だが(To solve the problem is hardly possible.)、この「COMPLETE」の文では、形容詞がCであり読みやすい。ところが本文は形容詞greatは名詞修飾語であり、また、比較級となっており、これに対する修飾語としてhardlyが存在する。しかもmakes great claim on his purseという表現がわかりにくい。よって、ヒントなしでL3のa serviceからL5のstepsまでを理解するのは極めて難しい。
・thanの後ろのdoは、比較のas,thanの後ろにおける倒置。既習。

 

【15.2例題(1)】

<設問>
Q1[L1]第1文を訳せ。
Q2[L3]what is not less satisfactoryを訳せ。

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・「解釈教室」のp.304下からp.305上にある伊藤先生の解説を読むこと。
・notがthe leastだけを否定しているという点がポイント。notが述語動詞以外のものとも結びつくことについては「COMPLETE」のp.346の上で既習。

Q2  それに勝るとも劣らぬ満足を与えてくれることに
・修飾語として「~なことには」と訳すwhat節。直訳は「より少なく満足させることがないことには」だが、不自然なので工夫する。

 

【15.2例題(2)】

<設問>
Q1[L2]for his careerを訳せ。
Q2[L3]toV句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q3[L4]Hisから始まる文を訳せ。

 

<解答・解説>
Q1 生涯の職業としては
・forは「間」「期間」を表す。よって直訳は「彼の職の間は」だが、文脈から、その「間」は生涯にわたる間の話だとわかる。よって上のように訳しうる。

Q2 D-1
・content(満足している)は感情に関するもの。これの原因をtoV句が表す。「COMPLETE」のp.183参照。

Q3 和訳参照
・L5のof his hobbiesはjealousとimpatientの両方に連なる。
・L6のas hobbies doのdoは、encloses a person in himself/herselfの意味。このdoの現在形は「事実」「現実」を表すと考える。そうすれば、このhobbies doの部分は、which節を受けて「事実、趣味ってそういうふうに人を殻の中に閉じこめるものだけどね」と述べているとわかる。asは挿入の目印。which節を述べた後に、補足的に、「実際、趣味ってそんなもんだ」と述べているので、訳は挿入された位置のままで「(実際、趣味とはそのようなものだが)」としてもいいが、伊藤先生はwhich節の訳の前に移動させている。
・L5のhis hobbiesから文末までの構造については、「解釈教室」のp.307の上の図がわかりやすい。この図とその下の解説にしっかり目を通すこと。

 

【15.3例題(1)】

<設問>
Q1[L3]Butから始まる文を訳せ。
Q2[L5]cutは原形か過去形か過去分詞形か。
・time immemorial→大昔

 

<解答・解説>
Q1  和訳参照
・まずは次の文を見てほしい。

The actress, he often says, is the most beautiful lady in the world.

この文は、カンマの内側が主節であり、いわゆる「主節挿入の例である。次の文に戻すことができる。

He often says that the actress is the most beautiful lady in the world.

さて、本文L4のカンマの内側にもSVがあるが、これを主節だと考えるには、a tragicの存在の説明がつかない。ではどう読むか。
「one might almost sayの部分が、a tragicを説明している」と考えるのである。つまり、L3のweからの大きな流れは、

we shall find there a pathetic, a tragic side to the picture

であり、このa tragicの部分に対して「人はほとんどそう言うかもしれないけど」という情報が加わっているのである。tragicという形容詞に対して、one might almost sayというSVを含むものが、前から修飾語としてかかっている。かなりアクロバティックな読み方が必要になる。挿入部分の無法地帯ぶりがよくわかる。
この「人」は一般の人である。これは訳出しないでもよい。よって伊藤先生はone might almost say a tragicの部分を「悲劇的とも言えるような」と訳している。mightは「かもしれない」、almostは「ほとんど」なので、この2語があることにより言い切りではなくなる。これをふまえて伊藤先生は「言えるような」と訳している。この訳に持って行くのは至難の技。

 

【15.3例題(2)】

<設問>
Q1[L2]myの要素を答えよ。
Q2[L3]Veryから始まる文を訳せ。
Q3[L4]I am none the worseを訳せ。
Q4[L6]thatは≪従位接続詞の一覧表≫のどれか。
Q5[L6]to give句は≪準動詞句の一覧表≫のどれか。
Q6[L6]to give句の最後の語を答えよ。

 

<解答・解説>
Q1 意味上の主語
・myをmeと書き換えることも可能。「COMPLETE」のp.206参照。

Q2  和訳参照
・このカンマの内側は主節挿入。但し、そのまま戻して次のようにすると、不完全な文となる。

I say to myself that very soon or tomorrow or when I feel like it.

ではどう解釈するか。thatの直後に< >の内側を補うのである。

I say to myself that <I will read it> very soon or tomorrow or when I feel like it.

次の文を見てほしい。

僕はいつかその難しい本を読もうとずっと思ってきた。何度も「今日こそ、いや、明日には」などと心につぶやいたが、いまだに読んでいない。

この文を見たときに、私たちは「明日には」の後ろに「読もう」を補って解釈できる。ところが外国語である英語で「文の流れから明らかだから」といって省略されると、それを補いながら読めないことが多々あるのである。本文がまさにその例。very soonの前にI will read itはなかなか補えない。

Q3  だからといって、私は別にどうということもない。
・【13.3.10】の<はじめに> で、「none the less+原因・理由を表す表現」を扱った。本文では「原因・理由」がbecause節やfor句などといったはっきりした形では表されていないが、前文が理由だといえる。よってworseの後ろにfor this/that/itなどと補ったうえで訳すとよい。つまり「そのために」「だからといって」などといった言葉を置くのである。そして「だからといって私がより悪くなるなどということはない」とし、ここから工夫したのが伊藤先生の訳。

Q4  B-0
・thoughtを修飾する同格のthat。

Q5  C-1
・伊藤先生は訳し下しているが、副詞的用法である以上、訳し上げてよい。

Q6  choose
・when節はgiveを修飾する。よってこの節もtoV句の内側である。

 

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